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憧れの浅田真央の前で完璧に決めたトリプルアクセル 中井亜美が五輪代表へ前進「いいのかな」 (2ページ目)

  • 小宮良之●取材・文 text by Komiya Yoshiyuki
  • 能登 直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

【完璧なトリプルアクセルを披露】

 中井はショートプログラム(SP)で3位につけていた。得意のトリプルアクセルはステップアウトになったが、少しもひるまなかった。小さな体が大きく弾むような演技は出色で、着実に加点した。

 しかし、彼女の真骨頂はフリーだった。

「こっち(名古屋)に来てから、トリプルアクセルは本調子ではありませんでした」

 中井はそう明かしているが、フリーでは冒頭のトリプルアクセルを完璧に降りている。これで、一気に会場のボルテージが高まった。次の3回転ループ+2回転トーループも成功した。

 彼女の真価はここからだった。3回転ルッツ+3回転トーループの着氷が乱れ、セカンドをつけられない。このルッツ+トーループは練習でもほとんど失敗しないだけに、混乱がないはずはなかった。このままだと大きな痛手になってしまうが、少しでも焦ったらスケーティングに影響を及ぼし、思わぬミスの連鎖を招くことになる。

 大舞台の正念場だったが、中井は驚くほど落ち着いていた。まずはフライングシットスピンでレベル4を取り、コレオで観客を沸かすと、3回転ルッツ+ダブルアクセル+ダブルアクセルの大技コンボを成功。

 そして、後半の3回転フリップに3回転トーループをつけている。難なくやってのけたが、練習でもフリップ+トーループはほとんどやっていなかったのである。

 中井はゾーンに入ったのか、ステップ、スピンとすべてレベル4でプログラムを完成させた。146.98点で堂々の2位。トータルでも220.89点で、世界女王アリサ・リュウとわずか1.6点差の銀メダルだった。

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