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坂本花織が成長する世界の若手を迎え撃つ フィギュアスケートGPシリーズ女子展望 (4ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • 能登 直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

【三原舞依の優勝争いに期待】

 第4戦中国杯(11月10〜12日)は、順当にいけばヘンドリックスがGPファイナル進出決定に挑む大会になるが、ここから三原舞依(24歳/シスメックス)と四大陸選手権2年連続表彰台のキム・イェリム(20歳/韓国)、さらにはブレイディ・テネル(25歳/アメリカ)も出場してくる。

 三原は近畿選手権の棄権以来、試合に出ていない不安はあるが、体調を戻してくれば優勝争いをする力はある。

 昨季、NHK杯優勝でGPファイナルに進出したキム・イェリムは、 今季のチャレンジャーシリーズ・フィンランディア杯は優勝していて、表彰台争いには絡んできそう。また、昨季は不調だったテネルも、10月の上海トロフィーで優勝と復調の気配を見せている。

 エスポーグランプリ(11月17〜19日)は坂本とキム・チェヨンがスケートカナダに続いて出場し、住吉や河辺も出場する。この大会でGPファイナル進出者については、坂本やヘンドリックス、レヴィトらを含めて3、4選手は確実になっている状況だろうが、残りはNHK杯で決まる。そこで三原が、韓国勢のイやキム・イェリム、さらにはグバノワやテネルとどういう戦いを繰り広げるのか。

 ファイナルの6枠を争う戦いは最後まで続きそうだ。

<フィギュアスケート2023−2024シーズン GPシリーズ展望 男子シングル編>を読む

著者プロフィール

  • 折山淑美

    折山淑美 (おりやま・としみ)

    スポーツジャーナリスト。1953年、長野県生まれ。1992年のバルセロナ大会から五輪取材を始め、夏季・冬季ともに多数の大会をリポートしている。フィギュアスケート取材は1994年リレハンメル五輪からスタートし、2010年代はシニアデビュー後の羽生結弦の歩みを丹念に追う。

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