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フィギュア三浦璃来&木原龍一は「まだまだこれから」が共通の思い。五輪後も注目されるように「結果を出したい」 (3ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • 能登 直/JMPA●撮影 photo by Noto Sunao/JMPA

【ふたりの想いは「まだこれから」】

 大会前のインタビューで木原が目標として話していたのは5位。その時は三浦が「えっ、ホント? 前は8位と言っていたのに」と驚いていた。

 演技が終わった瞬間には、「これまで多くの方に応援してもらったことや、うまくいかなかったこと、つらかったこと。そんないろんな思いがこみ上げてきた」と涙を流したふたり。演技後には、「フリーは目標にしていた5番に入れたのはよかったけど、トータル順位はやっぱり悔いが残るし、悔しいです」と話した。

 確かに上位との得点差を見れば、6位のアレクサ・クニエリム/ブランドン・フレージャー組(アメリカ)には0.79点差で、5位のチェン・ペン/ヤン・ジン組には2.95点差。このペアは合計では216.90点の自己ベストを持つが、今回のフリーは三浦/木原組が2.30点高かった。SPでチェン/ヤン組は76.10点を出したが、三浦/木原組は自己ベストに迫る74点台を出していればフリーで逆転して5位になっていた計算だ。木原が口にした5位という目標は決して無謀なものではなかった。昨季の世界選手権10位からの急成長は、驚くべきものだ。

「もうひとつ思い出したことがあるんです。僕は五輪の団体戦ではソチから3大会連続でフリーも滑ったけど、個人戦でフリーに進むのは初めてだというのを6分間練習の最中に思い出して。それで演技の直前にコーチと『今回は順位なんてどうでもいいんだ。なぜならフリーを初めて滑れるんだから』と話したら、三浦さんがそれを聞いてすごく笑ってくれて。それもすごくよかったかなと思います」

 木原がこう言うと、三浦は「あまり聞いてなかったので覚えていないけど、今回は練習に来る前も本番が始まる前にも『フリーを滑らせてくれてありがとう』と言われたので。本当に龍一くんと組んでよかったと思いました」と、やや通じない会話で笑わせた。それでも、「まだこれから」という意志は共通のものだ。木原はこう話す。

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