フィギュア三浦璃来&木原龍一は「まだまだこれから」が共通の思い。五輪後も注目されるように「結果を出したい」

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • 能登 直/JMPA●撮影 photo by Noto Sunao/JMPA

2月19日、ペアフリーの三浦璃来と木原龍一組。7位入賞を果たした2月19日、ペアフリーの三浦璃来と木原龍一組。7位入賞を果たしたこの記事に関連する写真を見る

【全ミスでも楽しもう】

 フィギュアスケートペアの三浦璃来と木原龍一組は、北京五輪初日の2月4日から始まった団体戦ではショートプログラム(SP)、フリーともに自己最高得点を獲得。特にフリーでは2位になり、その時点の日本チームの得点をアメリカに並ぶ2位に押し上げる活躍で銅メダル獲得に貢献した。

 2月18日のペア個人戦SPは8位発進になった。三浦の3回転トーループが2回転になってしまうミス。今季は初戦のオータムクラシックで優勝して以来、SPでは4試合連続で自己ベストを更新し続け、団体戦は74.45点としていたが、この日は70.85点。三浦は悔しさで口数が少なかった。

 団体戦後、中10日のスケジュールだった。そのなかで三浦は、「失敗をすれば順位を落としてしまうし、相方にもそれをシェアさせてしまう。団体戦のあとはいい練習ができず、失敗を恐れてネガティブ思考になってしまっていました。コーチも(木原)龍一くんもどうにか私を笑わせようとしてくれたが、心から笑うことができなかった」と話す。木原は「試合の数日前から少し緊張も見えていた。それを最後までサポートできなかったのが残念でした」と反省した。

 それでもSP6位、7位のアメリカペアとはそれぞれ4.38点差と、4.28点差。その2組を演技構成点では上回っていて3回転トーループが2回転になった技術点の差だけという状況。フリーで逆転の可能性も十分だった。

 翌19日のフリーは、滑り出しから力強い演技を見せた。そして、中盤の3回転サルコウが終わってからはふたりの表情には笑顔もこぼれる、のびのびとした滑りになった。

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