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ジャパンOPで世界王者を圧倒。宇野昌磨、シニアでの挑戦 (3ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi 能登直●撮影 photo by Noto Sunao

 迎えた本番では、冒頭の4回転トーループは重心が少し前に残ってしまう不安定な着氷になりGOE(出来ばえ点)の加点も0・11点にとどまったが、6分間練習から好調だったトリプルアクセルは単発の加点が2・00点、3回転トーループとの連続ジャンプは1・71点の加点をもらう完璧な出来で流れに乗った。

 その後のスピンやステップとつなぎのスケーティングでも、昨シーズン以上に指先まで意識を張りめぐらせた丁寧な動きに加え、重厚な曲調の音楽にも乗った、大きさと力強さのある演技をした。

ジャパンオープン演技後、日本チームに迎えられ笑顔の宇野昌磨ジャパンオープン演技後、日本チームに迎えられ笑顔の宇野昌磨 そして、後半のジャンプの要素も4回転トーループ+2回転トーループを含めてすべてで加点をもらう完璧な演技をし、パーソナルベストの185・48点を出したのだ。

 試合前に「アメリカの試合ではいい演技ができなかったので、日本の初戦では自分の気持ちに火がつくようないい演技をしてシーズンへ向かっていきたい」と話していた通りの結果。この大会でシニアでも十分に戦っていける力があることを証明した。

 宇野本人は、この演技を80点と自己採点。「点数が出るまでこれだけいただけるとは思っていなかったので、自分でも驚きました。185点という点数もうれしかったし、海外の試合が悪かったなかでここまで出来たので達成感もあります。でもここで満足することなく、もっともっとやっていかなければと思いました」と意欲的だ。

 フェルナンデスやチャンの練習を見て、「トップ選手は、曲がかかるとすごく滑らかなスケーティングをするし、幅や安定感のあるジャンプを跳んでいるので、僕もああいう風になりたいなと思いました」と話していた宇野。

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