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ジャパンOPで世界王者を圧倒。宇野昌磨、シニアでの挑戦 (2ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi 能登直●撮影 photo by Noto Sunao

 それでも、翌日のフリーでは4回転トーループと4回転トーループ+2回転トーループの連続ジャンプを成功させ、154・96点を獲得して1位。合計順位を5位まで押し上げた。ただ、フリーの後半では疲れが出てしまい、トリプルアクセルの着氷で手を突いてセカンドジャンプを付けられず、次のルッツは2回転になって転倒と、納得できない演技に終わっていた。

「シニアで戦うには体力が一番重要だと思って課題にしてきましたが、初戦ではその課題が出てしまった。SPでは体力をセーブして滑ってしまい、演技が終わった後、もう一回できるのではと思うほど体力を余してしまいました。逆にフリーでは後半がすごく疲れてしまい、まともにジャンプが入らない状態になってしまいました。SPで失敗して、体力がなくても前半で倒れてもいいくらいの意識でやっていかなければいけないと思った」

 こう話す宇野は、以前は氷上の曲をかけた練習でミスをするとそこで曲を止めてやり直していたが、帰国後はミスがあっても最後まで通しで続けたという。帰国してからジャパンオープンまでの期間は短かったが、そんな意識を集中させたトレーニングの成果が、フリーのみで勝負する今大会で早くも表れた。

「元々の構成の確率が悪かったので、ふたつ目の4回転を後半に入れただけで、難しくしたという意識はないです」と言う宇野は、最初に4回転をふたつ並べていた初戦の構成から、4回転からの連続ジャンプを後半に入れる構成に変更した。

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