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【ワールドカップ】サッカー日本代表を名将たちはどう見たか ファン・ハール、クロップ、フリック...

  • リカルド・セティオン●文 text by Ricardo Setyon
  • 利根川晶子●翻訳 translation by Akiko Tonegawa

世界が見た日本代表(後編)

【前編】日本代表を「世界」はどう見たか ベンゲル、スカローニ、モドリッチ...はこちら>>

 日本に対する世界の評価は、さらに一歩先へ進んでいる。「強いチーム」という評価だけではない。今、多くの名将たちが日本を「学ぶべきチーム」として語り始めているのである。象徴的な言葉を残したのが、元オランダ代表監督のルイス・ファン・ハールだった。彼はオランダのテレビ番組でこう語っている。

「日本は自分たちの戦術的アイデンティティーを非常に明確に示した。規律ある組織とチームワークが個人の能力を上回ることを証明した。彼らのプレッシングと素早い切り替えは、多くの国が手本にすべきものだ」

 かつて世界のサッカーは、「個」の力が勝敗を決めていた。もちろん、今でもスーパースターの存在は大きい。しかし、現代サッカーではひとりの天才だけでは勝てない。11人が同じ絵を描き、同じタイミングで動くことが求められる。その意味で、日本は世界でもっとも完成度の高いチームのひとつだと、ファン・ハールは評価したのである。

ブラジルに敗れ、決勝トーナメント1回戦の壁を越えられなかった日本代表 photo by JMPAブラジルに敗れ、決勝トーナメント1回戦の壁を越えられなかった日本代表 photo by JMPA その考え方は、ドイツ代表の新監督に就任するユルゲン・クロップとも共通している。レッドブルのグローバル・サッカーで責任者を務めていた当時、彼はスタッフたちにこう語っている。

「私はこれまで何人もの日本人選手を指導してきた。彼らは誰よりも学ぼうとし、誰よりも努力する。チームのために自分を犠牲にすることをいとわない。今の日本代表の強さは、決して偶然ではない」

 香川真司や遠藤航を身近で見てきたクロップが語ったのは、戦術でも技術でもない。日本サッカーを支える文化そのものだった。

 新しいことを吸収する姿勢、細部をおろそかにしない真面目さ、そして自分よりもチームを優先する価値観。そうした積み重ねがあるからこそ、日本は監督が代わっても、選手が入れ替わっても、大きく崩れることなく成長を続けてきたのだろう。

 現在バルセロナを率いているハンジ・フリックは、日本のプレーにかつてのドイツ代表の面影を見ると言ったという。そのことを筆者に教えてくれたのはバルサのレジェンド、元ブラジル代表エジミウソンだ。

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