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【ワールドカップ】サッカー日本代表を名将たちはどう見たか ファン・ハール、クロップ、フリック... (4ページ目)

  • リカルド・セティオン●文 text by Ricardo Setyon
  • 利根川晶子●翻訳 translation by Akiko Tonegawa

【日本の課題は主としてふたつ】

 監督や選手たちが語った「あと一歩」を裏づけるように、今大会を取材した世界各国のジャーナリストたちも、日本について共通した分析をしていた。筆者は大会期間中、ブラジルのメディア関係者はもちろん、オランダやポルトガル、アルゼンチンといった国々の記者たちと日本について話し合う機会があった。彼らが挙げた課題は、主にふたつある。

 ひとつは、「本物の9番」の不在だ。

 日本は近年、優秀なミッドフィルダーやサイドアタッカーを次々と輩出してきた。ボールを動かし、試合を組み立て、相手を崩す能力は世界でも高く評価されている。しかし、ペナルティーエリアのなかで一瞬のチャンスをゴールへ変える絶対的なストライカーとなると、まだ世界のトップレベルと肩を並べる存在は現れていない。

 ワールドカップのような大会では、内容で上回りながら、一度の決定機だけで勝敗が決まる試合が少なくない。だからこそ各国のジャーナリストたちは、「日本にひとり、試合を決められる9番がいれば......」という言葉を何度も口にした。

 もうひとつは、セットプレーへの対応である。

 流れのなかでは互角以上に渡り合えても、コーナーキックやフリーキックという一瞬の局面で相手にチャンスをつくられ、失点してしまう。今大会でも、特に高さで勝る相手との対戦ではそんな傾向が見られた。

 もちろん、これは日本だけの問題ではない。体格差のある国々が長年向き合ってきた共通の課題でもある。とはいえワールドカップの決勝トーナメントでは、その一度のセットプレーが国の運命を左右する。だからジャーナリストたちは「最後は空中戦が勝敗を分ける」と指摘するのである。

 ただ興味深かったのは、こうした課題を挙げたジャーナリストたちが、決して日本のこれからを悲観していなかったことだ。彼らは口をそろえて、「ここまで完成されたチームなら、このふたつを克服すれば、世界一も夢ではない」と語っていた。

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