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【プロレス】元東スポ記者が語る棚橋弘至と中邑真輔、引退試合の相手オカダ・カズチカとの関係−−3人の物語は「まだまだ続いていく」 (2ページ目)

  • 大楽聡詞●取材・文 text by Dairaku Satoshi

――社長に就任してから、レスラーとしての考え方やスタンスに変化はありましたか?

柴田: 社長になってから、より俯瞰で見るようになったようですね。「誰と誰の試合は面白そう」「この組み合わせにしたらどうかな」とか、いろいろ想像するようになったと。でも最終的には、「今でも俺が一番だ」という結論にいきつくんだそうです。

 その気持ちを保ったまま、2026年1月4日の"1・4(イッテンヨン)"、『WRESTLE KINGDOM 20 in 東京ドーム』での引退試合を迎える。その気持ちがなくなったら、レスラーとしておしまいですよね。レスラーは、彼にとって天職なんでしょう。棚橋は表に出さないけど、ほかのレスラーと同じように、ものすごく負けず嫌いですよ。

――棚橋選手の存在は、新日本という団体そのものにも影響を与えたと思います。

柴田:もちろんです。道場にあったアントニオ猪木さんの等身大パネルを外したことも話題になりましたが、「団体を変えたい」という思いがあったはず。ファンの応援の仕方も、時代によって変化します。今は"推し"の文化。強いだけじゃなくて、いろんな選手のいろんな個性に惹かれて、ファンが集まってくる。

 猪木さん、藤波辰爾さんや長州力さん、闘魂三銃士、第三世代、棚橋や中邑真輔、オカダ・カズチカや内藤哲也と、さまざまな選手が団体を支えてきましたけど、今の新日本は群雄割拠。辻陽太、上村優也、海野翔太、成田蓮、大岩陵平など、有望な選手がいっぱいいます。「誰も抜きん出てこない」と言われることもありますけど、今の新日本は誰がトップに立つかわからないから面白いし、時代に合っていると棚橋はとらえているはずです。

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