井上尚弥が激戦のPFPで1位に返り咲くためには? 2階級目の4団体統一と「もうひとつの条件」 (5ページ目)
井上尚弥がPFPのトップに浮上するかどうかは、まずは今年末、井上がタパレスを順当に"料理"するのが絶対条件。その上で、来年1、2月あたりの挙行が予想されるスペンスとのリマッチで、クロフォードが初戦以上にてこずるようなことがあったら......現在のPFPトップ争いは本当にハイレベルなだけに、あらためて選考委員の間で激論が繰り広げられることになるかもしれない。
ここまで述べたことは仮定の話であり、もちろん想定したシナリオ通りに進んでいくとは限らない。例えば、3位のウシクが来年の早い時期にフューリーとのヘビー級4団体統一戦を実現させ、クルーザー級に続く4冠制覇を成し遂げれば、また話は変わってくるはずだ。
繰り返すが、現在のPFPはとてつもないハイレベルで展開されている。しばらく時間が経った頃、群雄割拠の激戦は"歴史的なバトル"として振り返られるかもしれない。そのメインキャストのひとりが日本人選手であることを誇りに感じつつ、同世代のトップボクサーたちの戦いを今後も楽しみに見守っていきたい。
著者プロフィール
杉浦大介 (すぎうら・だいすけ)
すぎうら・だいすけ 東京都生まれ。高校球児からアマチュアボクサーを経て大学卒業と同時に渡米。ニューヨークでフリーライターになる。現在はNBA、MLB、NFL、ボクシングなどを中心に精力的に取材活動を行なう
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