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石井慧がK-1でも無差別級にこだわるわけ。「減量して体を小さくするのは、本来の目的と違う」 (3ページ目)

  • 篠崎貴浩●取材・文 text by Shinozaki Takahiro
  • 田中亘●撮影photo by Tanaka Wataru

無差別級こそ最強

――フィジカルでいえば、日本人の重量級の中でも抜きん出ているんじゃないですか?

「柔道選手の時からずっと外国人選手と組んできたし、鍛え方もK-1に出ている他の日本人とは違うと思います。耐久力に関しても、見えない、予測してない打撃じゃなければ大丈夫です」

――柔道は100キロ超級で、K-1は無差別級。もっとも重い階級へのこだわりは?

「減量もしたくないことが理由でもあります(笑)。柔道でも総合でも減量したことはあるし、総合では93kgでやったこともある。水抜きも経験がありますが、その試合では調子がよくなかったんですよ。自分では『大丈夫だろう』と思った相手の攻撃が効いちゃったり。

 そもそも、強くなりたくて格闘技をやっているのに、減量して体を小さくするのは、本来の目的と違うな、と思っているところもあります。その時に持っているすべての力を使って戦いたい。それには、無差別級がもっとも合っていますよね」

K-1参戦の理由、無差別級へのこだわりなどを語ったK-1参戦の理由、無差別級へのこだわりなどを語ったこの記事に関連する写真を見る――シンプルに、もっとも重いクラスで勝つことが強さの証明でもあるということでしょうか?

「僕はそう思っています。例えば夜中に道を歩いていて、後ろを振り返った時に、軽量級の強いボクサーが立っているのと、アミル・アリアックバリ(2016年 RIZIN無差別級トーナメント準優勝)が立っていたとして、『どっちが怖いですか?』っていう感じですかね。そういう"純粋な強さ"を証明するには、体が大きくないと。小さい頃に憧れたK-1は、ウルトラマンのようなヒーローが戦っているイメージと言いましたが、もしウルトラマンが小さかったら嫌ですよね? 子供たちは見ないでしょうし(笑)」

――そんな巨漢がぶつかり合う「K-1無差別級トーナメント」は、1日最大3試合を戦うことになります。1日に数試合をこなした経験は?

「柔道ではありましたけど、それ以外ではないですね。プロ格闘家になってからは初めてです」

――1回戦で戦う実方宏介選手(真樹ジムAICHI)への対策は?

「詳しくは言えませんけど、対策はどの試合もしています。自分の持ってる武器で、どうやって戦おうかなと。その試合に向けて何ができるか、新たにできることはないか。そういったことをすべて準備します」

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