【男子バレー】エバデダン ラリーが「日本を代表するミドル」へ ネーションズリーグでキーマンに (2ページ目)
【生まれついてのミドル?】
「決定率はブリザールの功績ですよ。クイックでの得点は90%近くがセッターのおかげ。ただ、セッターはまずミドルの動きを見るし、ミドルなくして攻撃は成り立たないので、セッターの右腕"ウエポン"としてやっていけたらいいですね」
そう語るラリーが、ネット際でそびえ立つ姿は頼もしい。
その受け答えからも伝わるように、手柄を誇るような厚かましさはいっさいない。生真面目で謙虚。慎ましく、むしろ前に出るのを嫌っているように映る。取材エリアで話すのも、プロ選手としての義務感に駆られるのと、"声をかけてくれた人に誠意を尽くして接しよう"という人のよさからだろう。その点、"生き馬の目を抜く"プロの世界では優しすぎるようにも見えた。
「たぶん、自分の性格はバレーに合っていない。というか、スポーツに合っていません。思い描くアスリート像と自分の性格は違うんです」
今年1月のインタビューで、ラリーは自身の本質に迫る言葉を口にしていた。
「たとえばチームメイトの西田(有志)さんやブリザールは闘志に溢れているじゃないですか? "この1本に集中する"という、でかい炎が燃え立っています。それに比べて僕の炎はちっちゃいし、燃え盛ることはない。アスリートとしては明るくないし、眩しくないです。でも、『だからこそ』と前向きにも捉えていて。僕はミドルブロッカーというポジションなので隠れていきたい。ブロックも、クイックも、いきなり現れて決める。"目立たなさ"を売りにしたいんです」
ラリーは低いが、よく通る声で言った。「自分はネガティブな性格」という言葉は予防線ではなく、本音だろう。そうやって人一倍、自分自身と向き合い、然るべき生きる道を見出しているのだ。
言い換えれば、ラリーは「生まれついてのミドル」とも言えるかもしれない。ミドルというポジションは、おとりになるような地味な動きを何度でも繰り返すなど、縁の下の力持ちになる献身性が求められる。彼は目立つことを望まない。ほとんど生来的な実直さや犠牲精神の持ち主だ。
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