【男子バレー】髙橋藍が2026年も発揮する「常勝精神」 強調した「まだ変化の途中」
12月27日、大阪。大同生命SVリーグ2025年最後の連戦は、首位攻防戦だった。その第1戦、サントリーサンバーズ大阪が大阪ブルテオンを迎え、セットカウント3-1で勝利を収めた。ブルテオンはブラジルで開催された世界クラブ選手権から帰国して中二日で、試合をするようなコンディションではなかったことはあるが、王者は勝ち星をつかみ取って首位に立った。
その中心にいたのが、日本代表アウトサイドヒッターの髙橋藍(24歳)だったことは間違いない。
髙橋は相変わらず勝負強さを見せていた。たとえば1セット目は、22-23と終盤でリードを許していた。ここで髙橋がライトからの一撃で同点にする。今シーズン、アタック決定率、日本人トップ(2025年末時点)は伊達ではない。続いて効果率リーグ有数のサーブで次々に守りを崩し、連続ブレイクに成功。結局、25-23でひっくり返したのである。
2025年の最後の1点をエースで奪った髙橋藍(サントリーサンバーズ大阪)photo by SV.LEAGUE――試合の分岐点で、勝負のメンタルを見せたと思います。
その問いかけに対し、髙橋は微かに不満さを滲ませ、こう答えていた。
「最後の1点を取れるか、がすべてで......それが取れたのが1セット目で、取れなかったのが3セット目でした。その違いは明らかに大きいですし、20点以降で競っている場面では、自分たちがいかに力を出し、しっかり得点を取っていけるかが大事。特にサイドアウトはそうだし、そのうえでブレイクでも仕掛けられるか。その重要性が今日の試合でわかると思います」
見事に勝ちきった1セット目よりも、脆くも逆転された3セット目の改善に目を向けていた。勝利に満足しない。細部にこだわるメンタリティが彼の真価だ。
「勝負(の面白さ)がなければ、ここまでバレーボールをやっていない。ここまで楽しんでやることもないと思います。勝ち負けがあるからこそ、悔しさも嬉しさもあって、"楽しんでやる"につながる。勝つ瞬間のために頑張っているので」
髙橋はロングインタビューで、そう信条を口にしていたことがあった。それは理屈を越えた常勝精神と言える。
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著者プロフィール

小宮良之 (こみやよしゆき)
スポーツライター。1972年生まれ、横浜出身。大学卒業後にバルセロナに渡り、スポーツライターに。語学力を駆使して五輪、W杯を現地取材後、06年に帰国。著書は20冊以上で『導かれし者』(角川文庫)、『アンチ・ドロップアウト』(集英社)など。『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューし、2020年12月には『氷上のフェニックス』(角川文庫)を刊行。パリ五輪ではバレーボールを中心に取材。

