検索

【女子バレー】埼玉上尾メディックスの岩澤実育が語る「見えない目標」だった日本代表でのプレー (3ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki

 彼女はひとつひとつ壁を越えてきた。メディックスで試合メンバーに入り、ピンチサーバーとして出場し、レシーバーとしてコートに立ち、活躍して先発に選ばれ、代表にも選ばれる。バレーは一朝一夕でうまくならない。センスを磨き、才能を開花させたのだ。

「私の場合、ディグは感覚が大きいです。嗅覚というか、『ここだ、あっちだ、ここかも』という感覚が当たるようになってきました。子どもの頃から練習するなかで、どんどん慣れて感覚と体が連動し、取れる範囲も広がったのかなって」

 日本代表のフェルハト・アクバシュ監督には、よいレシーブをするたび、「スバラシイデスネ」と日本語で褒められた。彼女はそのたび、うまくなった。

「バレーは楽しんでやりたい」

 彼女はそう言って上を向く。その先に広がる景色があるのだ。

(後編:岩澤実育が選出した『ハイキュー‼』ベストメンバーはクセあり?>>)

【プロフィール】

岩澤実育(いわさわ・みいく)

所属:埼玉上尾メディックス

1999年10月13日生まれ、東京都出身。163cm・リベロ。小学1年の時からバレーボールに親しみ、下北沢成徳高校で春高バレー連覇を経験。2017年にU20日本代表に選出され、世界ジュニア女子選手権で銅メダル獲得に貢献した。翌年に埼玉上尾メディックスに入団。2025年、日本代表としてネーションズリーグ、世界バレーに出場した。

著者プロフィール

  • 小宮良之

    小宮良之 (こみやよしゆき)

    スポーツライター。1972年生まれ、横浜出身。大学卒業後にバルセロナに渡り、スポーツライターに。語学力を駆使して五輪、W杯を現地取材後、06年に帰国。著書は20冊以上で『導かれし者』(角川文庫)、『アンチ・ドロップアウト』(集英社)など。『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューし、2020年12月には『氷上のフェニックス』(角川文庫)を刊行。パリ五輪ではバレーボールを中心に取材。

【イラストで見る】SVリーガーたちが選んだ『ハイキュー‼』好きなキャラクターベスト3

3 / 3

キーワード

このページのトップに戻る