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【バレーボール女子日本代表】初の外国人監督・アクバシュ新体制に期待感「今年の夏に花を咲かせたい」  (3ページ目)

  • 坂口功将●文 text by Sakaguchi Kosuke
  • photo by AFLO SPORT

【正セッター選びも重要な課題】

 また、アクバシュ監督が就任内定会見で「新しい世代は才能ある選手がいるので、将来的な希望を抱いています。アンダーエイジカテゴリーへのアプローチは私たちがやらなければならない大事なタスク」と語ったように、若手選手の抜擢も見られる。その筆頭が初選出の秋本美空(ヴィクトリーナ姫路)であることは間違いない。

 2023年の第18回世界U19女子選手権大会でベストスコアラーとベストアタッカーに輝き、今年1月の「春の高校バレー」こと全日本高校バレーボール選手権大会では共栄学園高校(東京)を日本一に導いた。身長185cm、最高到達点316cmという高いポテンシャルを備え、未来のエース候補として期待が寄せられている。

 そんなフレッシュな選手も含めて新たな船出をきった女子日本代表だが、ではアクバシュ監督はいかなるバレーボールを繰り出していくのか。実際にチームが始動したのはクラブシーズンを終えた5月中旬以降であり、まだまだチームづくりは始まったばかり。

「世界のトップチームと互角で戦えるようなフィジカルの強さ、スピード、それにレセプション(サーブレシーブ)の安定性、効果的な攻撃が鍵になってくる」とアクバシュ監督が話す戦い方をここから練り上げていく。

 そのなかでもひとつ挙げるとすればセッターだろうか。日本代表が五輪も含めた国際大会で輝かしい結果を残したとき、そこには必ず世界レベルのセッターが、コート上はもちろんチームづくりの核となっていた。だが、東京五輪、パリ五輪までの直近2大会のオリンピックサイクルを振り返ると、正セッターの擁立は難航した印象で、最終的にオリンピックイヤーになってようやく固まるという具合だった。

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