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【ハイキュー‼×SVリーグ】東レ静岡の小野寺瑛輝が振り返る東日本大震災 「バレーの力」と白鳥沢学園のモデルになった東北高校時代の思い出 (3ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki

――印象に残っている名言は?

「梟谷のセッターの赤葦(京治)が、エースの木兎(光太郎)に、『木兎さんは「本気には本気で応えなくては」と思わせる人だと思う』ってセリフですね。しっくりくるっていうか、僕もそうなりたい。そういう影響力を常にコートの中で発揮したいです。よくも悪くも、周りを巻き込んでいける選手は貴重ですよ」

――好きなキャラクター、ベスト3は?

「1位は木兎。全力で突っ切れるのはうらやましい。いろんな感情が邪魔するものなので。2位は烏野の菅原(孝支)。今の自分はベンチに入ったり入らなかったりで、ベストの準備をするのは難しいんです。でも、菅原はずっと準備し続ける。『すごいな』って尊敬します。

 3位は烏野の武田(一鉄)先生。自分の中学の顧問も同じようにバレー素人で、アメフトしかやって来なかったんですが、自分から頭を下げて練習試合を取ってくれる熱量がある人で。自分の休みも関係なく、土日も試合を入れてくれて『こういう先生はいいな』と思いましたし、自分も教員免許を取ったきっかけでもあります」

――ベストゲームは?

「烏野と音駒の練習試合ですね。日向(翔陽)は目を開けてうまく打てなかったのが、お互いがすごく練習して、影山(飛雄)のトスが打てるようになる。できなかったことができるようになる瞬間がいいですね」

【プロフィール】

小野寺瑛輝(おのでら・えいき)

所属:東レアローズ静岡

2001年12月2日生まれ、宮城県出身。身長187cm・セッター。兄の影響で小学校入学後にバレーを始める。小学3年時に東日本大震災を経験。その後、東北高校に進学後はインターハイ、国体、春高バレーなどに出場。国際武道大学を経て、2024年に東レアローズ静岡に入団した。

著者プロフィール

  • 小宮良之

    小宮良之 (こみやよしゆき)

    スポーツライター。1972年生まれ、横浜出身。大学卒業後にバルセロナに渡り、スポーツライターに。語学力を駆使して五輪、W杯を現地取材後、06年に帰国。著書は20冊以上で『導かれし者』(角川文庫)、『アンチ・ドロップアウト』(集英社)など。『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューし、2020年12月には『氷上のフェニックス』(角川文庫)を刊行。パリ五輪ではバレーボールを中心に取材。

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