【ハイキュー‼×SVリーグ】ヴォレアス北海道の田城貴之は北信介の信条とドンピシャ「自分を裏切っていなければ、心は折れない」 (3ページ目)
――共感、学んだことは?
「稲荷崎の北信介の精神面ですね。武士道に通じるんですが、"今、この瞬間に全力を尽くす"といったようにメンタルが安定している。北は厳しい練習で心がどっしりしているので、常に持っているポテンシャルを発揮できるところがいいなって」
――印象に残った名言は?
「北の『ちゃんとやんねん』ですね。自分の信条とドンピシャで一致していて、言語化してもらった感じです。あと、烏野の田中(龍之介)の『できるまでやればできる‼』もいいですね。努力の方向性というか、フィードバックを次の練習に生かしていくということ。当たり前のことではあるんですが、究極に突き詰めると、確かにそうだなって(笑)」
――好きなキャラクター、ベスト3は?
「1位は北。2位は田中かな。田中はサーブなどで狙われまくって心が折れそうになったこともありましたが、それを乗り越えた。弱いところもありますが、『やるしかない』と試合中に持ち直すなど、人間味が魅力です。3位は迷いますが、青葉城西の及川(徹)ですかね。周りからは天才と思われていますが、心底負けることを悔しがっている。アルゼンチン国籍を取得して、対戦チームの一員としてまた出てくる展開も熱いです」
――ベストゲームは?
「烏野vs白鳥沢学園です。ツッキー(月島蛍)の成長が見どころですね。(白鳥沢の)天童(覚)のゲスブロックに対し、ツッキーは我慢強く、リスクを計算したトータルディフェンスで、勝利に繋げるのが最高です。ブロックを抜かれた瞬間は"負け"だとしても、後ろが拾って返し、相手を上回ってゲームに勝つ。そこがバレーの面白さですね」
(連載28:大阪ブルテオン山内晶大が振り返る、パリ五輪のあと1点 『ハイキュー‼』は「もっと早く見ておけばよかった」>>)
【プロフィール】
田城貴之(たしろ・たかゆき)
所属:ヴォレアス北海道
1992年3月24日生まれ、北海道出身。192cm・ミドルブロッカー。小学3年でバレーボールを始め、中学からミドルブロッカーに。筑波大学に進学後、つくばユナイテッドSun GAIAにもインターンで所属し、V・チャレンジリーグ(当時の2部リーグ)にも出場した。2014年にパナソニック・パンサーズに入団。2017年にヴォアレス北海道に移籍し、当時3部リーグで戦っていたチームをトップリーグまで引き上げた。
著者プロフィール
小宮良之 (こみやよしゆき)
スポーツライター。1972年生まれ、横浜出身。大学卒業後にバルセロナに渡り、スポーツライターに。語学力を駆使して五輪、W杯を現地取材後、06年に帰国。著書は20冊以上で『導かれし者』(角川文庫)、『アンチ・ドロップアウト』(集英社)など。『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューし、2020年12月には『氷上のフェニックス』(角川文庫)を刊行。パリ五輪ではバレーボールを中心に取材。
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