バレー界の「二刀流」水町泰杜が海外で見た理想の風景「ビーチバレーを老若男女が楽しんでいて...たまらない」

  • 坂口功将●取材・文・撮影 text & photo by Sakaguchi Kosuke

 中学、高校、大学と、男子バレーの各カテゴリーで日本一を経験し、同年代をリードする選手としてキャリアを重ねてきた水町泰杜(たいと/22歳)。早稲田大を卒業後、Vリーグのウルフドッグス名古屋に入団すると、この春からはトヨタ自動車ビーチバレーボール部にも在籍。インドアとビーチバレーボールとの"二刀流"の道を選ぶ。

 プロのビーチバレーボーラーとして本格的に活動をスタートさせた水町は、5月頭からスロベニアでの海外遠征を実施。そして、5月10日~11日にイタリアで開催された「AeQuilibrium Beach Volley Marathon」に参加し、実戦デビューを飾った。初めての環境、初めてのペア、初めての勝ち負け。現地で体験したこと、ビーチバレーボーラーとして目指していることを水町が明かした。

 インドア、ビーチの両方でプレーする水町泰杜 インドア、ビーチの両方でプレーする水町泰杜この記事に関連する写真を見る

【ビーチならではの難しさと楽しさ】

――ビーチバレーボール選手としての活動は海外での遠征合宿から始まりました。どのような環境で過ごしたんですか?

「トヨタ自動車ビーチバレーボール部に入団する時から、スロベニアに行く話は聞いていました。『2週間くらいかな?』と想像していたのですが、実際は1カ月近く期間を設けていただいて、その長さに驚きましたね(笑)。トヨタ自動車の青木晋平コーチが、スロベニアで活動するクラブチームに派遣されており、そこに僕も加わって練習する、という感じでした」

――これまでもアンダーエイジカテゴリーの日本代表として、短期の遠征や国際大会に出場するために海外へ行ったことはあると思いますが、今回のような長期滞在は初めて?

「そうですね。インドアと違ってチームとして動くことがないので、今はひとりで時間の使い方や予定を決める必要があります。自由度も高いですが、その分きちんとやらないといけない。基本的には毎日、午前と午後の2部練習です。慣れないうちは練習もタフでしたが、楽しいですね」

――日本を発つ前は言葉の不安も口にしていましたが......。

「少し英語も勉強してこっちにきましたが、周りが使うのはスロベニア語なので、どうしようもないです(笑)。でも英語なら、少しずつ会話ができている実感があるのでうれしいですね」

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