本人に聞く、バレー界期待の
「高校生Vリーガー」西田有志とは何者か (5ページ目)
――アンダーカテゴリーではリベロもやったと聞きましたが。
「高校では僕がレシーブ役を担っていたので、最初はリベロでやらせてもらいました。左利きでレシーブができる選手は貴重だと思うので、そこは大きなアピールポイントです。レシーブのポジショニング指示はリベロの仕事と思っていて、スパイカーがそれをできたらすごい選手になれるかなと思っています。今はあまりレシーブする機会がないですけど、試合に出られるならリベロでもいい。そのうちに自分に合うポジションが見つかるかもしれないですしね」
――全日本や東京五輪への思いを聞かせてください。
「アンダーカテゴリーで、世界選手権のメンバーから外されたのは、何か自分に足りないところがあったということ。でも、今はシニアでも勝負できる環境があるので、少しでも早く全日本に入ることを目標にしています。僕まだデビューしたばかりの未熟な選手なんですけど、これから成長していけるように練習していきますので、応援よろしくお願いします!」
インタビュー中は常に笑顔が耐えなかった photo by Nakanishi Mikari 西田の成長については、ファイナル6の初戦で戦った豊田合成のミドルブロッカー・傳田亮太(でんだ りょうた/日本代表)も称賛する。
「しっかり指先を狙ってブロックアウトを狙ったり、すごくいい選手だと思います。高校生なのでまだ引き出しが少ないですが、どんどん変わっていくでしょうね。今日の試合中も、どんどん工夫して打つようになっていました。日本のバレー界を考えると楽しみな選手ですが、Vリーグでは敵チームにいる怖い存在でもあります」
ジェイテクトの指揮官、アーマツ・マサジェディ監督(元日本代表コーチ)も、「体力があってバネの質が高い。アタックの打ち方もうまいし、レセプションもできる。身体能力と才能がある彼にはいい未来が待っているでしょう。楽しくバレーをやってもらえるように、あまりプレッシャーをかけないようにしたい」と期待を寄せている。
ファイナル6を2連敗スタートとなったジェイテクトは、ファイナル3進出には1試合も落とせない。しかし、西田は悲観しておらず、「3レグでは、豊田合成さんにもパナソニックさんにも自分の力のマックスを出させてもらえなかったのが、今回は手応えをつかめました。チームの雰囲気も上がっているし、あとは全部勝ちにいきます!」と力強く宣言した。
土壇場からの逆転劇が実現するかどうかは、進化を続ける18歳の活躍にかかっている。
◆柳田将洋がドイツの移籍先でキャプテン「ハンターマサ」になっていた>>
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