2018.04.02

VリーグMVPの石井優希は、全日本で
木村沙織の後継者になれるか

  • 中西美雁●文 text by Nakanishi Mikari
  • 坂本清●撮影 photo by Sakamoto Kiyoshi

自身初のMVPを獲得した、久光のエース・石井優希 2017-18 Vプレミアリーグ女子は、久光製薬スプリングスの2年ぶり6回目の優勝で幕を閉じた。MVPに輝いたのは、久光のエースとして活躍した石井優希だ。

 石井は2016年のリオデジャネイロ五輪を経験し、今年度も”中田ジャパン”のメンバーに登録されている。

 身長180cmと、日本のサーブレシーブもできるスパイカーとしては大型の選手で、早くから「ポスト木村沙織」の呼び声も高かった。だが、全日本ではなかなかレギュラーに定着できず、リオ五輪出場をかけた世界最終予選では試合の途中から投入されることが多かったために「午後8時半の女」という名をつけられ、石井本人も「正直、悔しい」と唇を噛みしめていた。

 五輪の本大会ではスタメンに定着し、何度かチームのベストスコアラーになったものの、全日本はベスト8にとどまった。その後、恩師の中田久美監督が全日本を率いることになった昨年度は、ワールドグランプリの途中でメンバー落ちを経験し、グランドチャンピオンズカップではレセプション免除の”打ち屋”として起用されることもあった。

 優しい人柄が仇(あだ)となるのか、ポテンシャルの高さゆえに大きな期待をかけられながら、大事なところで崩れる脆さを指摘されることが多かった石井。その欠点を完全に克服したように感じさせる今季の活躍について、石井は以下のように語った。

――2年ぶりにVリーグの頂点に立って思うことは?

「昨季に悔しい思いをした分だけうれしいですし、これまで支えてくださった方々に『ありがとうございます!』と伝えたいです」

――今季はMVPに輝きましたが、これまで久光が優勝しても別の選手が獲得することが多かった賞を、自身が初めて手にしたときはどう感じましたか?

「正直、名前を呼ばれたときは驚きましたが、素直にうれしかったです。この賞を励みに、また頑張っていきたいと思います」