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サオリンとエリカ、新旧主将の絆で女子バレー五輪予選は連勝スタート (2ページ目)

  • 松瀬 学●文 text by Matsuse Manabu  中村博之/PICSPORT●写真 photo by Nakamura Hiroyuki/PICSPORT

「ブロックポイントが多いですけど、しつこく最後までブロックにいくので、相手スパイカーは打ちにくいと思います。ブロックの形もいいので、チームのレシーブ力も昨年より非常に上がっています。それって、目に見えない荒木の効果かなと思います」

 さらに、チームのメンタル面。

「荒木が入って、チームが昨年より、まとまり感がある。キャプテンの木村も、昨年より、のびのびプレーできています。いろんな意味で好循環があるのかなと思います」

 そうなのだ。木村も変わった。木村は3年間、ずっと主将として、若手に気を遣うなどして苦労してきた。でも、五輪イヤーは、まずは木村自身ががんばらないとダメなのだ。それを助けるのが、前主将の荒木である。

 実はこのふたり、ホテルでは相部屋となっている。「お互い話をすることでプレッシャーをやわらげ、チームをひとつにしてほしいという思い」(眞鍋監督)からである。その狙いは今のところ、あたっているようだ。

 荒木が言う。言葉に信頼がにじむ。

「(部屋では)チームの雰囲気だったり、チームの状況だったりを、話し合っています。とにかく、必要以上に(コートで)声を出していこうとずっと、言っています。沙織がチームを引っ張っていってくれていますので、自分も声でチームを勢いづけさせられるようがんばっていきたいです」

 荒木は、主将としてチームを銅メダルに導いたロンドン五輪後、バレー一筋だった人生を見つめ直した。2013年6月、元ラグビー日本代表の四宮洋平氏と結婚、所属していた東レを退社し、14年1月には長女を出産した。が、夫の勧めもあって、Vプレミアリーグの上尾で復帰した。再び、熱血がたぎる。

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