「いつかこの舞台に」。大坂なおみは思い出の地に3年で戻ってきた (3ページ目)

  • 内田暁●取材・文 text by Uchida Akatsuki
  • photo by AFLO

「思い出の地」は、彼女にいつも、幸運を運んでくる。

 セリーナ・ウィリアムズ(アメリカ)の試合を初めて動画で見て憧れたのは、インディアンウェルズの大会だった。その地で彼女は今年、ツアー初優勝をつかみ取る。

 全米オープンの会場であるナショナル・テニスセンターは、ニューヨークに移り住んだばかりのころ、父親と姉とともにボールを打ち合った、始まりの地であった。その会場のセンターコートで大坂がセリーナを破り、涙の戴冠を果たしたのは記憶に新しい。

 そして3年前......優勝プレートとともにトッププレーヤーへの誓いを抱いたシンガポールは、彼女に何をもたらすだろうか?

 躍進のシーズンの掉尾(ちょうび)を飾るのに、これ以上ふさわしい地はない。

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