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全豪OP直前。錦織圭と世界トップは
どんなオフを過ごしたのか? (2ページ目)

  • 内田暁●取材・文 text by Uchida Akatsuki   photo by Getty Images

 そして12月上旬にはアメリカへと飛び、まずはカリフォルニアで10日ほど、その後は拠点とするフロリダのIMGアカデミーでコーチたちと練習を積んできた。オフの序盤はあまりテニスをせずに体力の回復に努め、次いでフィジカル強化に重点を置き、最終的にはボールを打つ回数や対人練習を増やして調子を上げていくのが、錦織のオフの過ごし方だったようだ。

 この短く、貴重なオフをいかに上手に過ごすかは、特にシーズン序盤戦において大きな意味合いを持ってくる。ケガの治療や体力の回復は最優先事項だが、同時に、長いシーズンを戦い抜く上でのフィジカルも鍛えなくてはならない。公式戦がない期間を利用して、新たな技術の習得や改善に取り組む選手たちもいる。選手がその時々で何をもっとも必要と感じるか、あるいは、いかなるシーズンを送ってきたかなどによっても、優先順位や比重は変化するだろう。また、選手各々の性格や、どのようにして調子を上げるタイプかによっても、オフのメニューは大きく異なってくる。

 たとえば錦織は昨年末、「基本的に3~4日テニスをしないと、感覚は失われるので......」と、長期間ラケットを握らないことへの不安を口にしていた。そんな彼にとっては、オフといえども試合形式の練習を積むことは、感覚を維持するために欠かせない要素なのだろう。現に今回のオフでも、カリフォルニアでの練習時はアメリカの有望な若手選手らを呼び寄せ、試合形式の練習をしていたという。

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