ラグビー日本代表SH齋藤直人のパススキルが劇的に向上した理由 高校の恩師もびっくり「誰にパスを教わったの?」 (4ページ目)
── SHとして目標としている選手はいますか?
「フランス代表SHアントワーヌ・デュポン(26歳)、アイルランド代表SHジャミソン・ギブソン=パーク(31歳)、そしてオールブラックスのアーロン・スミス(34歳)を目標にしています。昨年、フランス代表と対戦した時はデュポンと対戦できなかったんですが、2016年にイングランド・マンチェスターで開かれたU20チャンピオンシップで2回対戦しているんです」
── ワールドカップまで残り3カ月です。今は対戦する相手をイメージしながら練習しているのでしょうか?
「この前のシックス・ネーションズ(欧州6カ国対抗戦)もテレビで見ていましたが、そういう目線では見ていないかもしれないですね。イングランド代表とは昨年の秋に対戦しているので、相手の強みもわかっています」
── 日本代表は本大会までの限られた日数で、どのあたりを強化していきたいですか?
「ワールドカップ前の練習試合であっても、まずは勝ちきることが絶対に必要かと思っています。僕はまだ代表に2シーズンしかいませんが、いい試合で終わって満足するようなチームではないことは十分に認識しています。
日本代表は世界と比べて体が大きいわけじゃない。でも、選手全員がスキルを持ち合わせている点は自分たちの強みだと思っています。それを出しきることが、すごく大切ではないかと」
── 最終スコッドに残れば、齋藤選手にとって初のワールドカップです。
「これまでいろいろな目標はあったんですが、ラグビー選手として一番大きい目標はワールドカップです。この世界最高の大会に、必ず9番として出場したい」
── 8月で26歳となります。今大会が終わったあとも、ワールドカップにはあと2回くらい出るチャンスはありそうですね。
「僕もそれは......思いますけど(笑)、まずは目の前に大会に集中したいと思います!」
<了>
【profile】
齋藤直人(さいとう・なおと)
1997年8月26日生まれ、神奈川県横浜市出身。桐蔭学園高→早稲田大を経て2020年に東京サントリーサンゴリアスに加入。日本代表歴はジュニア・ジャパンやU20代表を経験したのち、2021年6月のブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズ戦で初キャップを獲得。ポジション=SHスクラムハーフ。身長165cm、体重75kg。
著者プロフィール
斉藤健仁 (さいとう・けんじ)
スポーツライター。 1975年4月27日生まれ、千葉県柏市育ち。2000年からラグビーとサッカーを中心に取材・執筆。ラグビーW杯は2003年から5回連続取材中。主な著書に『ラグビー『観戦力』が高まる』『世界のサッカーエンブレム完全解読ブック』など多数。
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