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体重115kgの「シンデレラ」No.8に「まさかの急展開!」ポジション変更→数年でラグビー日本代表に選ばれた (3ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文 text by Saito Kenji
  • 甲斐啓二郎●撮影 photo by Kai Keijiro

「発掘プロジェクト参加後、一番行きたいと思ったのはNTTコミュニケーションズシャイニングアークスでした。ただ、そのシーズンにワイルドナイツを倒して5位になるなど波に乗っていたチームだったので、松本監督も「無理だろう。行けるわけない」と言われました。

 でも、僕の得意とするのはフィールドプレーなので、展開ラグビーが武器のチームに入ってPRとしていっぱいボールに触ったら楽しいな......と思っていたんです。だから1カ月後、浦安でシャイニングアークスのトライアウトに参加したところ、ありがたいことに合格をいただきました。まさかまさかの急展開! 運や縁があるというか、すごく恵まれているなと思いました」

── 竹内選手はもともとNo.8でフィールドプレーを武器としているなら、PRに転向する時は3番ではなく1番でもよかったのでは?

「松本監督が『3番をやれ』と言ったからです(笑)。理由は『高尾さんが1番だから』だと思います。今でも『自分は1番向きかな』と思うんですけど(笑)、3番でも高いレベルでやらせてもらっているので感謝ですね」

── シャイニングアークス加入後は、すぐに頭角を現したのですか?

「1年目はコロナ禍だったので、公園でめちゃくちゃ走ってフィットネスはFWのなかで一番くらいになり、体重も増えて調子がよかった。だけど、練習のタッチフットでステップを切った時、右ひざの前十字じん帯を切ってしまったんです。

 ありがたいことに翌2022シーズンは、ほぼ全試合出ることができました。10試合くらいはフル出場でしたね。最後のほうのプレーはもう、意識朦朧としていたくらいですけど(笑)。

 でも、スクラムで手応えを掴んだシーズンでもありました。スクラムの強い静岡ブルーレヴズ戦ではスクラムで押しきってペナルティを取り、相手PRにイエローカードも出させました。自分のなかですごく自信になったシーズンです」

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