ニュージーランドをもっとも知る男、
田中史朗が語るオールブラックス (2ページ目)
つまり、現在の日本代表において、もっともニュージーランド代表やその選手たちに対して見識のある選手と言えよう。そんな田中に、オールブラックス戦への意気込みや戦い方を聞いた。
田中は2013年以来、2度目の「オールブラックス挑戦」となる。2011年ラグビーワールドカップでは当時のジョン・カーワン・ヘッドコーチ(HC)が田中ら主力数名を温存したため、対戦することができなかったからだ。
「ワクワクしています! 対戦すること自体が楽しみ。誰が出ても日本代表として戦うことは変わらない。自分たちのやることを100%理解して、全力でぶつかっていきたい。最高のジャパンを見せて勝ちたい!」
5年ぶりとなるオールブラックスとの対戦に、田中は心を躍らせている。
今回のオールブラックスには、ハイランダーズ時代のチームメイトであるWTBナホロなど、スーパーラグビーで戦った面々が顔を揃えている。ただ、「誰を警戒すればいいか」の問いに対し、田中は「オールブラックスだから全員能力があるので、特に誰とか......は言えません」と、対戦する全員を警戒している。
「ミスがないですし、やることのレベルが高いですし、チームとして、本当にひとつの方向を向いている。ひとりひとり、やることをわかっているのが彼らの強みです」
オールブラックスの強さについて聞くと、このように答えた。
田中がスーパーラグビーに初挑戦して初めて帰国した際、日本とニュージーランドの違いを聞いたことがある。すると、田中はこう答えた。「ニュージーランドの選手は(FWのスクラムを組む)PR(プロップ)の選手でもゲーム理解力が高い」。オールブラックスになるような選手は、小さいころから楕円球に親しみ、どんなポジションの選手でもラグビーIQが高いというわけだ。
それでは、どうすれば日本代表は勝機を見出せるのか。
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