2018.11.03

ニュージーランドをもっとも知る男、
田中史朗が語るオールブラックス

  • 斉藤健仁●取材・文・撮影 text & photo by Saito Kenji

 11月3日、ラグビー日本代表(世界ランキング11位)は東京・味の素スタジアムで「オールブラックス」ことニュージーランド代表と対戦する。オールブラックスと言えば、2009年から世界ランキング1位を維持し、2011年と2015年のラグビーワールドカップで史上初の連覇を達成した、押しも押されもせぬ世界的強豪だ。

世界選抜戦でもテンポのいいパスで攻撃を牽引した田中史朗 日本代表はその世界王者と過去5度対戦し、一度も勝ったことはない。31年前には0-74、4-106と連敗し、1995年のワールドカップでは17-145と歴史的黒星を喫し、2011年のワールドカップでも7-83と敗戦。前回は2013年に日本で対戦し、6-54で敗れている。

 今回のオールブラックスには、キャプテンのNo.8(ナンバーエイト)キアラン・リードや、2年連続で世界最優秀賞に輝いたSO(スタンドオフ)ボーデン・バレットなど、主力19名が11月10日のイングランド代表戦に備えてすでに渡英している。日本代表と戦うメンバーは若手が多い。

 ただ、実績のある選手がいないわけではない。

 ケガから復帰した56キャップを誇るHO(フッカー)デイン・コールズ、キャプテンにはリーダーシップに長けたNo.8ルーク・ホワイトロック、2年連続でクルセイダーズをスーパーラグビー優勝に導いたSOリッチー・モウンガ、決定力のあるWTB(ウイング)ワイサケ・ナホロ、スピードスターWTBネヘ・ミルナースカッダー、SOボーデンの弟で21歳の若きFB(フルバック)ジョーディー・バレット……などなど。

 世界王者のプライドにかけて、彼らが日本代表に正面から向かってくることは間違いない。

 対する日本代表は、パナソニック ワイルドナイツに所属するチーム最年長、33歳のベテランSH(スクラムハーフ)田中史朗が10月26日の世界選抜戦に続いて控えから出場する予定だ。日本人初のスーパーラグビープレーヤーの田中は、2013年から2016年までニュージーランドの強豪ハイランダーズにも所属し、2015年にはスーパーラグビー初優勝にも貢献した。