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【ラグビーW杯】前回覇者オールブラックスは「内弁慶」を克服できるか (3ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文 text by Saito Kenji  photo by AFLO

 勢いのある彼らが初の大舞台で活躍すれば、過去のジンクスを跳ね返せるかもしれない。「内弁慶」を克服できれば、オールブラックスは史上初の「W杯2連覇」という栄光を手にすることになる。

 一方、開催国のイングランド代表はどうなのか――。ブックメーカーのオッズでは、2番人気の5.5倍の数字が付けられている。

 前回大会、イングランド代表は準々決勝でフランス代表に敗れた。キックの名手であり、2003年大会で優勝したときの立役者だったSOジョニー・ウィルキンソンは2011年に引退。そこで2012年から指揮を執るスチュアート・ランカスターHCは、選手を一新して若手を積極的に起用してきた。

 今回のイングランド代表のW杯メンバーを見てみると、平均年齢は約26歳、平均キャップ数も25前後、前回大会の経験者はわずか5人となった。過去のW杯優勝チームよりも低い数字のため、イングランド国内では若さと経験のなさを不安視する声もある。だが一方、指揮官には「メンバーを固定して戦ってきた」という大きな強みがある。

 FW陣は、激しいプレーでチームを牽引するFLクリス・ロブショウ主将を筆頭に、機動力のある左PR(プロップ)ジョー・マーラー、リコーでもプレーした経験を持つベテランFLジェームス・ハスケル、そして22歳ながら突破能力の高いNo.8ビリー・ヴニポラと、個性的なメンツばかりだ。BK陣も、判断力に長けたSH(スクラムハーフ)ベン・ヤングスと、ウィルキンソンの後継者と呼ばれるSOジョージ・フォード、さらにバックスリーにはWTBジョニー・メイ、アンソニー・ワトソン、FBマイク・ブラウンと、強さと速さを兼ね備えたランナーたちが揃う。

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