【Bリーグ】馬場雄大が「優勝請負人」と言われる理由 「次は長崎のために勝つよ」の言葉にチームが一丸となった (2ページ目)
【オールラウンダーの本領発揮】
類(たぐい)まれな身体能力によるダンクなどの印象も強い。だが、馬場のプレーぶりは基本的に、派手さよりも滑らかさにあるように思える。
持ち味はスピード。しかし、コートを駆ける際の動きを観察すると、上体を大きく振り、太ももを大きく上げて走るわけではない。最小限の動力で最大限の推進力を生むさまは、古(いにしえ)の日本人の動きに通ずるところがありそうだ。
アルバルク東京所属時代にもファイナルを経験し、2018-19シーズンには大会MVPにもなっている。日本代表としてワールドカップやオリンピックにも出場するなど、経験値は豊かだ。
それでも、ファイナルで肩に力の入りすぎない自然体の馬場のプレーぶりが際立った。大舞台でも意気込みすぎず、自分のできる範囲で最大限を出しきることに注力できていた。
「ファイナルみたいな試合では、"正しいプレー"をした者が勝つと思っています」
馬場はシリーズの最中、こう述べ、言葉を続けた。
「長崎は若いチームなので、経験のある選手のひとりとして自分が先頭に立ってそういうプレーをすることによって、言葉で示さなくても安心と冷静さをもたらすことができるかなと思っています。プレー以上のところでチームに与える影響の大きさを考えています」
「正しくプレーする」とは「すべきことを着実にこなすこと」と解釈できようか。容易に見えて実はそうではないそのことが、馬場にはできる。
ファイナル初戦では味方に固さがあるなか淡々と3Pを決め、2戦目ではシュートタッチが悪くても、相手のエースへの強度の高いディフェンスからリズムを作った。そして3戦目では自身がオープンになるとすかさず中間距離のシュートを沈め続けた。
得意のダンクも何度か出たが、冷静かつ粛々とプレーを決め続けることで、すぐにノックダウンにつながるというよりも、ダメージを蓄積させるようなボディブローを琉球の腹に打ちつけていた印象だった。
オールラウンダーなのは間違いない。攻守の両面の多岐にわたる場面で力量を発揮できるから、何かひとつの調子が悪くとも、ほかの技量でそれを補うことができる。ファイナルでは3試合とも、彼の活躍の仕方が違っていたようにも思えた。
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