河村勇輝が抱く日本代表への強い想いとホーバス前HCへの感謝、そして忘れられない言葉|独占インタビュー (3ページ目)
【トムさんは「いや違うだろ、NBAに行くことだろ?」と】
――少し話は逸れますが、河村選手はトム・ホーバス前HCとの結びつきも強かったと思います。今、ホーバス前HCについて思うことは?
河村 僕がこうやってNBAでプレーしているのは間違いなくトムさんのおかげです。まだ21歳とか若い時に彼が見出してくれて、実績がないなかでも日本代表に選んでくれました。日本代表の一員としていろんな大会を経験させてくれて、それが今すごく大きな財産になっています。
――ホーバスさんとのエピソードが何かあればお願いします。
河村 トムさんに初めて会った時、「目標は何だ?」と聞かれたんです。僕が「日本代表でプレーすることです」と言ったら、「いや違うだろ、NBAに行くことだろ?」と。僕自身はまだNBAだなんて考えることもなかった時期だったんで、 正直、「すごいことを言う人だな」と思ったのを覚えています。
――何歳の頃の話でしょう?
河村 まだすごく若かったと思います。大学生の頃だったんで、20歳とかでしょうか。そうやって高い目標を持っても、 僕ならやれるっていうことを彼はずっと思ってくれていたのかなと考えています。僕にとっても本当に印象深いエピソードであり、思い出のひとつでもあります。
――そうやって積み上げてきた日本代表に、NBAでやってきたこの 2年間があったからこそ、河村選手が今もたらせるものは何だと思っていますか?
河村 僕も24歳になりましたし、すごく若いわけではありません。これからは日本代表の一人のリーダーとして、 チームを引っ張っていくような存在になりたいです。NBAの強度だったり、 世界のレベル、世界で勝つために何が必要なのかを学んできました。もちろん代表とNBAではまたバスケは変わってくると思いますけど、 この2年間で世界基準をしっかり学んできたという思いはあるので、そこでのメンタリティー、リーダーシップを供給したいです。
これまではプレーで何とか引っ張っていくという部分が多かったんですけど、これからは一人のリーダーとしてチーム内でもしっかりと声を出していきたいです。若い選手も増えてくるなかで、選手の架け橋になれるような存在でいたいなと考えています。
著者プロフィール
杉浦大介 (すぎうら・だいすけ)
すぎうら・だいすけ 東京都生まれ。高校球児からアマチュアボクサーを経て大学卒業と同時に渡米。ニューヨークでフリーライターになる。現在はNBA、MLB、NFL、ボクシングなどを中心に精力的に取材活動を行なう
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