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NBAで真のNo.1選手は? 投票に不満の
レブロンが大爆発でファイナルへ (3ページ目)

  • 杉浦大介●文 text by Sugiura Daisuke
  • photo by USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

◆田臥勇太が語る「能代工時代の憂鬱な夏」

 答えはどうあれ、個人としては2年ぶり10度目のファイナルを迎え、モチベーションを掻き立てられていることは間違いない。シーズンMVPの結果は変わらなくても、レブロンには通算4度目の「ファイナルMVP」を手にする大きなチャンスがある。それを成し遂げた時には、再び"現役最高の選手"の称号を欲しいままにする可能性もある。

 さすがのレブロンも30代半ばを迎え、もうピークを超えたと見る関係者、ファンが多かった。そんな背景から、最近ではアデトクンボ、ロサンゼルス・クリッパーズのカワイ・レナードをNo.1選手に推す声が増えていた。

 ただ、アデトクンボが率いるバックスは、今季のプレーオフではカンファレンス・セミファイナルでヒートに敗退。昨季に続き、イースタンのナンバーワンシードでありながらファイナル進出を果たせなかった。スーパースターの真価は、やはりポストシーズンで計られるもの。現時点でアデトクンボを「No.1プレーヤー」として認める選手、関係者は多くないかもしれない。

 また、優勝候補の呼び声高かったクリッパーズも、ウェスタンのセミファイナルで一時は3勝1敗とリードを奪いながら、デンバー・ナゲッツに5戦目以降3連敗を喫して敗れた。チームが崩れていくのを止められなかったことで、レナードも少なからず批判を浴びる結果になった。

 NBA再開の地であるオーランドのバブル(隔離空間)で現代のスターたちが敗れていく中、圧倒的な存在感を放ち続けるレブロンの価値が、あらためて高まっている印象もある。再び頂点に立てば、実力と影響力が再評価されることになるだろう。

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