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【F1】2024年の10大ニュース(前編)「1998年以来26年ぶりに名門マクラーレンが頂点に立った」 (4ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

 2022年に導入された現行レギュレーションも3年目を迎え、各チームが理解を深めてきたことでマシン性能差は拮抗してきた。もともと僅差になることを意図して策定されたレギュレーションゆえに、開発が行き着くところまで到達すれば、上位勢のマシン性能は同じようなところに終着するのは当然だ。

 ただ、そのなかでもマシンごとに特性差があり、サーキットによって得手・不得手があるのは興味深い。そして僅差であるがゆえに、ほんのわずかなタイム差でも順位は大きく上下動した。

 ドライバー別で見ると、上記の第11戦オーストリアGP以降の14戦では、ノリス=3勝、フェルスタッペン=2勝、ルクレール=2勝、ピアストリ=2勝、ジョージ・ラッセル2勝、ルイス・ハミルトン=2勝、カルロス・サインツ=1勝。僅差のなかで各ドライバーがいくつもの見せ場を作り、ドラマチックな勝利をつかみ獲ってきた。

 レッドブルとフェルスタッペンの独走勝利ばかりが続いてきた過去2シーズンとはまったく違う。ひとつひとつがドラマチックなレースばかりだったというのも、2024年シーズンの大きな特徴だった。

(つづく)

◆F1総括10大ニュース・中編>>「レッドブルは保守的なチームに成り下がった」

著者プロフィール

  • 米家峰起

    米家峰起 (よねや・みねおき)

    F1解説者。 1981年1月31日生まれ、兵庫県出身。F1雑誌の編集者からフリーランスとなり2009年にF1全戦取材を開始、F1取材歴14年。各種媒体に執筆、フジテレビNEXTやYouTube『F1LIFE channel』での解説を務める。

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