【F1】角田裕毅、2025年の決意「レッドブルがどんなドライバーを送り込んできても、倒し続けるだけ」
角田裕毅(RB)インタビュー@後編
◆角田裕毅・前編>>ダニエル・リカルドの言葉に「グッとくるところもあった」
角田裕毅(RB)はダニエル・リカルドから多くを学び、そして彼を上回ったことで自信にもなったという。自分の優れているところを再確認しつつ、同時にまだ足りないところを見つめ直すきっかけにもなった。
ドライバーとしても、人間としても、肉体的にも、精神的にも、角田はこの1年で大きく変わった。
シーズン後半戦は、前半戦よりもさらに苦しい戦いが続いた。第10戦スペインGPのフロアアップデート失敗が予想以上に大きく開発計画に響き、対策版が完成する第20戦メキシコシティGPまでマシンの改良がほとんど進まない間、RBは中団グループの下位に低迷してしまったからだ。
メキシコシティGPの予選でクラッシュを喫していなければ、入賞は果たせていただろう。前半戦の第9戦カナダGPのスピンに続いて、大きなふたつ目の損失。それでもチームランキング8位という結果は変わらなかったはずで、置かれた状況のなかで角田は最大限の働きをし続けたと言える。
(※インタビューはレッドブルがリアム・ローソンの昇格を正式発表する前の12月上旬に行なわれた)
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角田裕毅が見据える2025年のビジョンとは? photo by BOOZYこの記事に関連する写真を見る── 前半戦を終えた時点では「7.5点」と自己採点していましたが、シーズンを終えた今は何点ですか?
「じゃあ......7.9点で(笑)。もちろん、もっとうまくやれたレースもいくつかありますけど、シーズン終盤のサンパウロGPとラスベガスGPでは調子を上げていい走りができましたし、過去3年間と比べれば、明らかに今年はベストなシーズンだったと思います。
チームのために半分以上のポイントを獲得することができましたし、安定してパフォーマンスを発揮し、コンスタントにチームメイトを上回ってこられたと思います。それによってチームからの信頼を勝ち獲ることができましたし、僕もマシンをさらによくするために、さまざまなフィードバックをしてきました。
それによって、レース週末のなかで苦境から挽回できたことも少なくありませんでした。そういったところが特に今年、大きく成長できたのかなと思っています」
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著者プロフィール
米家峰起 (よねや・みねおき)
F1解説者。 1981年1月31日生まれ、兵庫県出身。F1雑誌の編集者からフリーランスとなり2009年にF1全戦取材を開始、F1取材歴14年。各種媒体に執筆、フジテレビNEXTやYouTube『F1LIFE channel』での解説を務める。