『ウマ娘』でも描かれる強豪ライバルたちとの激闘 グラスワンダーが宿敵と演じた伝説の「大接戦」
蘇る名馬の真髄
連載第11回:グラスワンダー
かつて日本の競馬界を席巻した競走馬をモチーフとした育成シミュレーションゲーム『ウマ娘 プリティーダービー』(Cygames)。2021年のリリースと前後して、アニメ化や漫画連載もされるなど爆発的な人気を誇っている。ここでは、そんな『ウマ娘』によって再び脚光を浴びている、往年の名馬たちをピックアップ。その活躍ぶりをあらためて紹介していきたい。第11回は、外国産馬として一時代を築き、今年8月に30歳でこの世を去ったグラスワンダーだ。
ライバルのスペシャルウィーク(黒帽)を下して有馬記念連覇を果たしたグラスワンダー(青帽) photo by Kyodo Newsこの記事に関連する写真を見る アメリカ生まれの帰国子女。物腰柔らかく、やさしい性格ながら、レースでは非凡な能力を見せる。ルームメイトのエルコンドルパサーとは親友で、スペシャルウィークなどライバルが多数いる――それが、『ウマ娘』のグラスワンダーだ。
こうしたプロフィールは、競走馬・グラスワンダーの生い立ちを反映したもの。1995年に生まれた同馬は、アメリカ産の「外国産馬」だった。その後、日本の馬主に購入され、海を渡って日本で競走生活を送ることになった。
デビューした3歳(現2歳。※2001年度から国際化の一環として、数え年から満年齢に変更。以下同)から圧倒的な強さを見せ、無傷の4連勝でGI朝日杯3歳S(中山・芝1600m/朝日杯フューチュリティSの前身)を制覇。かつて外国産馬として大活躍した「マルゼンスキーの再来」と言われた。
ただ当時はまだ、外国産馬がクラシックに出走することができなかったため、4歳時に「牡馬三冠」レースへ挑むことはなかった。
同世代には、同じく外国産馬のエルコンドルパサーがおり、こちらも初陣から連戦連勝。デビューから負けなしの5連勝で、GI NHKマイルC(東京・芝1600m)を制した。
この強力・外国産馬2頭には、どちらも的場均騎手がデビューから騎乗。いずれ直接対決を迎えるのは間違いなく、当時「的場はどちらを選ぶのか?」という話題で持ちきりとなった。結果的に的場騎手はグラスワンダーを選択。この名コンビによって、数々の栄冠を手にしていく。
また、この世代には、エルコンドルパサーの他にも多数の名馬が存在。のちに「黄金世代」と呼ばれるほどの豪華なタレントがそろい、大舞台でしのぎを削っていた。
その筆頭と言えば、スペシャルウィークだろう。GI日本ダービー(東京・芝2400m)で戴冠を遂げ、"天才"武豊騎手とともにスター街道を歩んでいたのである。
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