馬券発売の香港チャンピオンズデーは安田記念にも参戦する強すぎ香港馬、穴馬で元イングランド代表のオーウェン所有馬なども注目
4月30日、香港のシャティン競馬場で香港チャンピオンズデーが開催される。これは、昨年12月に行なわれた香港国際競走と対を成すもので、GIチェアマンズスプリントプライズ(芝1200m)、GIチャンピオンズマイル(芝1600m)、GIクイーンエリザベスⅡ世C(芝2000m)の3つの国際招待GI競走が行なわれるカーニバル開催だ。
今年はこのうち、チェアマンズスプリントプライズとクイーンエリザベスⅡ世Cのふたつに日本馬が参戦。それぞれのレースの馬券も日本で発売される。
日本馬が世界各地で芝・ダートを問わず結果を出すようになり、その存在感を高めているが、香港馬もそれに匹敵するタレントが各距離カテゴリーで揃っている。"スプリント王国"とも呼ばれて久しい短距離では、GI4勝のウェリントン(せん6歳)が今回のチェアマンズスプリントプライズを勝てば、同レース3連覇となる。
ただ、そのウェリントンをすでに超えていると見られているのが、今年に入ってGI2レースを含む4連勝中のラッキースワイネス(せん4歳)だ。勝った2つのGIは「香港スピードシリーズ」、言い換えると「香港短距離三冠」の第1戦・センテナリースプリントC(芝1200m)と、第2戦・クイーンズシルバージュビリーC(芝1400m)。チェアマンズスプリントプライズに勝てば、同シリーズ完全制圧となる。
安田記念にも登録している、香港馬ラッキースワイネスこの記事に関連する写真を見る 直近で「香港短距離三冠」を達成したのは、2004年、05年に2年連続で3つのレースを勝った"香港の英雄"サイレントウィットネス。当時は1000m→1000m→1200mだったが、現在の体系となってからは初の偉業となる。主戦のザカリー・パートン騎手は「まだまだ4歳。あの馬のレベルには全然達してないよ」と謙遜するが、同馬は安田記念(6月4日/東京・芝1600m)にも香港から唯一登録をしているように、かかる期待も大きい。
さらに、管理するマンフレッド・マン(文家良)調教師は、本来であれば今シーズン65歳で定年勇退の予定であったが、特別措置として来シーズンも延長が認められた。管理したイーグルレジメントで過去2つのGIを勝利しているものの、決して突出した成績を残したわけではない。しかし、最後のシーズンでキャリアハイを更新する勢いの勝利数を挙げていることから、今回の措置となった。もちろん、ラッキースワイネスの活躍が大きなウェイトを占める。
この2頭のどちらかが勝っても歴史的な勝利なだけに、この一戦は香港競馬の歴史上で重要なレースとなるはずだ。
1 / 4