馬券発売の香港チャンピオンズデーは安田記念にも参戦する強すぎ香港馬、穴馬で元イングランド代表のオーウェン所有馬なども注目 (2ページ目)

  • 土屋真光●文 text&photo by Tsuchiya Masamitsu

 また、チャンピオンズマイルには、"絶対王者"ゴールデンシックスティ(せん7歳)が出走する。香港競馬史上タイの16戦連続勝利のほか、香港のクラシック三冠にあたる香港クラシックシリーズを完全制覇(香港は4歳馬が対象)。今回勝てば、賞金獲得額が世界歴代トップに立つという偉業がかかる。コロナ禍さえなければ、間違いなく日本や世界に飛び出していただろう名馬だ。

 こちらも安田記念への参戦が期待されているが、香港三冠のGIスチュワーズC(芝1600m)、GI香港金盃(芝2000m)を連勝中で、5月28日に行なわれるGIチャンピオンズ&チェイターC(芝2400m)を勝てば三冠馬の誕生となる。1993-94シーズンのリヴァーヴァードン以来、2頭目となるだけにそちらも注目だ。

 このゴールデンシックスティを昨年の香港マイルで下したのが、カルフォルニアスパングル(せん5歳)。ゴールデンシックスティとの対戦成績は4戦1勝だが、敗れた3戦もすべて2着、ないし3着と大崩れがない。また、これまでは逃げる形の競馬が主だったが、前走のGⅡチェアマンズトロフィー(芝1600m)は控える競馬で結果を出したように、戦術の幅も広がった。安田記念への登録はないが、この馬も覚えておいて損はないだろう。

 一方でクイーンエリザベスⅡ世Cには、昨年のGI香港C(芝2000m)で、2着のダノンザキッド以下に4馬身半差の圧倒的な差をつけたロマンチックウォリアー(せん5歳)が出走する。香港の生え抜きで、昨年は香港ダービー(芝2000m)とこのレースを連覇した。

 今年に入ってからは2連敗しているだが、香港三冠の2戦で、相手は前出のゴールデンシックスティならば仕方がない。ベストの距離である芝2000mながら、早仕掛けが裏目に出た面もある。本来ならば、ロマンチックウォリアーが今年の香港三冠の主役と目されていた。アイルランド産馬で、まだ5歳の春。勝てば宝塚記念(6月25日/阪神・芝2200m)参戦の目も浮上してくるだけに、その走りに要注目だ。

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