馬券発売の香港チャンピオンズデーは安田記念にも参戦する強すぎ香港馬、穴馬で元イングランド代表のオーウェン所有馬なども注目 (3ページ目)

  • 土屋真光●文 text&photo by Tsuchiya Masamitsu

 日本から遠征した各馬も、順調に現地での調整をこなしている。クイーンエリザベスⅡ世Cに出走するジェラルディーナ(牝5歳)とプログノーシス(牡4歳)は、それぞれ4月26日の朝、芝コースで追い切った。ジェラルディーナはその後、降雨で固くなりすぎたオールウェザーコースを避けて角馬場での調整だが、プログノーシスは28日の朝もオールウェザーで気の入った走りを見せた。

クイーンエリザベスⅡ世Cに出走するジェラルディーナクイーンエリザベスⅡ世Cに出走するジェラルディーナこの記事に関連する写真を見る 実は、プログノーシスに騎乗するパートン騎手は、先週までライバルであるロマンチックウォリアーの調教に騎乗していた。というのも、今回ロマンチックウォリアーにはオーストラリアを拠点にするジェームズ・マクドナルド騎手が騎乗するが、次走はパートン騎手の騎乗が予定されているという背景もあるからだ。

 そのパートン騎手は、「2頭はタイプが違うから比較はできないですけど、具合で言えば甲乙つけがたいです。むしろ、プログノーシスはレースのビデオから、もっと乗り難しい馬かと思っていましたが、テンよし、中よし、終いよしと、すばらしい馬でいい意味で驚かされました」とべた褒め。最大のライバルの背中も知っているだけに、攻略方法も十分と見ていいかもしれない。

 また、同騎手はこう続けた。

「重要になるのはペースですね。おそらくマネーキャッチャーが単騎で逃げる展開になると思います。あの馬は緩急がつけられるタイプではなく、ワンペースの馬なので、うまくレースが流れてくれればプログノーシスの持ち味が活きると思います。スローで溜める展開になると、ロングスパートのできるロマンチックウォリアーに分がありますね。そうは簡単にはさせたくないですけどね」

 また、ダノンザキッドは、同厩舎のアグリ(牡4歳)と同じく、それぞれ単走で27日の朝に芝コースで追い切られた。こちらも、その後はレースまで角馬場で調整される予定だ。アグリは初の海外遠征となるが、すでに昨冬に香港を経験しているダノンザキッドの存在は大きい。ダノンザキッド自身も2度目の香港ということもあり、かなり落ち着いている様子で、安田景一朗助手も馬体重も増えてのパワーアップを強調していた。

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