天皇賞・春は京都に戻って「ヒモ荒れ」に注意 穴党記者の期待は過去の激走馬によく似た2頭

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

 天皇盾がいよいよ淀に帰ってくる――。GI天皇賞・春(4月30日/京都・芝3200m)が、3年ぶりに本来の開催場である京都競馬場で施行される。

 阪神競馬場で行なわれたここ2年は、比較的順当な結果に終わり、穴党の出番はほとんどなかったと言っていい。だが、天皇賞・春と言えば、かつては高額配当が続出していたレースだった。

 2009年~2016年にかけては、3連単の配当が8年連続で10万円超え。なかでも、2012年には断然人気のオルフェーヴルが馬群に沈んで、145万2520円という破格の配当をつけた。

 そうした波乱の歴史がある京都の舞台に戻った今年、リニューアルオープン2週目ということもあって、一段と"大荒れ"ムードが漂う。現に日刊スポーツの太田尚樹記者はこう語る。

「そうなんですよ、京都開催の天皇賞・春は波乱含み。特に"ヒモ荒れ"傾向が強いんですよね。

 過去10年の結果を振り返ってみても、1~3番人気の馬が必ず連対しているのですが、阪神開催だったここ2年は、2021年が1着=3番人気、2着=1番人気、3着=4番人気、2022年が1着=2番人気、2着=1番人気、3着=4番人気と平穏な決着に収まりました。

 それが京都開催では、伏兵の台頭が目立ち、2014年には12番人気のホッコーブレーヴが3着、2015年には10番人気のカレンミロティックが3着、2016年には同じく13番人気のカレンミロティックが2着、そして2020年にも11番人気のスティッフェリオが2着に入線。ふた桁人気の馬が馬券圏内(3着以内)に突っ込んできて、何度も高配当を演出しています」

 太田記者によれば、これら人気薄の激走馬にはある共通点があるという。

「先に名前を挙げた延べ4頭は、前走のGII日経賞(中山・芝2500m)、またはGII阪神大賞典(阪神・芝3000m)で6着以内に善戦していながら、人気を落していた、というのが共通しています。いずれも実力馬の激走ですし、この辺りに好配当をもたらす穴馬、伏兵馬のヒントが隠されているかもしれません」

 そこで、太田記者はそうした条件も加味して、2頭の穴馬候補をピックアップした。

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