「石川遼は必ず復活できる」タイガー・ウッズの元コーチらが断言 (4ページ目)

  • 吉田洋一郎●文 text by Yoshida Hiroichiro
  • photo by Getty images

 パークの他にも、石川の復活は「もちろん期待できる」と言うコーチがいる。かつて、ウッズのパッティングコーチを務めたことがあるマリウス・フィルマルターだ。

 PGAツアーに挑戦中の石川に、継続してパッティングのアドバイスを送っていたこともあるフィルマスターは、こう語る。

「私が石川のストロークをチェックしていた頃、常に『(石川は)メジャーを獲れる』と言っていました。彼には天性の素晴らしい才能があるからです。結局、PGAツアーから撤退してしまいましたが、彼はメジャーのタイトルを獲れなかったのではなく、『まだ獲れていないだけ』だと思っています」

 そしてフィルマルターは、石川のゴルフに向き合う姿勢そのものが、復活を左右するカギになると言う。

「今、(石川が)カムバックに向けての取り組みを楽しめていれば、必ずいい結果に結びつくでしょう。"楽しむ"ということは、プレーヤーのエネルギーのレベルを上げるし、ストレスを軽減してフィジカルに多くのいい影響を与えます。

 彼は今なお、ゴルフを続け、挑戦している。私は、リョウがゴルフを楽しんでいると願っているし、そう信じています」

 2人のコーチは、石川の復活を信じてやまない。かつてメジャーを制した、アーニー・エルス(49歳/南アフリカ)やトレバー・イメルマン(39歳/南アフリカ)も、「リョウは次のスーパースターになるだろう」と評したことがある。

 ゴルファーのキャリアは長い。ローズが29歳でPGAツアー初勝利を挙げたことを考えれば、27歳の石川が再びPGAツアーに復帰して活躍する可能性は十分にある。

 しかしながら、石川が再び世界の舞台で戦うには、ローズのように挫折を糧にして、自らのキャリアを再設計できるかにかかっている。それには、ローズのようにスイングを変える前に、今までの取り組みや思考パターンを変える必要があるかもしれない。

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