「石川遼は必ず復活できる」
タイガー・ウッズの元コーチらが断言 (3ページ目)
「石川遼は復活できる」と語るアンドリュー・パーク。photo by Yoshida Hiroichiro トップ選手の飛距離が伸び続ける昨今でも、「飛距離がないから勝てない、というわけではない」とパークは言う。しかし石川は、ドライバーの飛距離と精度を求めて試行錯誤を繰り返した。パークは、このチャレンジが長い不調の要因になっていると指摘する。
「彼が才能を持って生まれてきたことは間違いありません。ただ、才能を持つ選手ほど、トップを目指す向上心が強く、石川も例に漏れず、世界一のプレーヤーを目指してアップデートしていました。これによって、得るものもあれば、失うものもあるのです」
石川は、シーズン中にも飛距離を求めたことで、その他の部分のバランスが少しずつ崩れていってしまったのかもしれない。
「タイガー・ウッズ(43歳/アメリカ)は、この取捨選択に非常に長(た)けています。何を保ち、何を捨てるべきかを理解しているので、勝ち続けることができるのです」(パーク)
では、チャレンジが裏目に出てしまっている石川が復活するためには、何が必要なのだろうか。パークはこんな見解を示す。
「ローズがそうしたように、まずは信じられるコーチをつけることです。そして、10代の頃、なぜ成功できたのか、一緒に見つめ直すのです」
これは、単に若い時のスイングに戻す、ということではない。迷いなく振って、結果がついてきた要因を探ることで、「自然に振れる動き」を再度自分の中に持ち込むことが目的だ。パークが続ける。
「優秀なコーチがいれば、ジャスティン・トーマス(25歳/アメリカ)のような、バイオメカニクス(生体力学)に基づいたスイングの構築もできる。そうやってスイングへの不安を取り除いていけば、PGAツアーでも成功できると確信しています」
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