下部ツアーにも出られない。どん底にいる堀奈津佳は今、何を思うのか (3ページ目)

  • 金明昱●取材・文 text by Kim Myung-Wook
  • photo by Getty Images

 前述したとおり、堀はプロ3年目の2013年シーズンにツアー2勝を飾った。2勝目となるアース・モンダミンカップでは、4日間72ホールを「267」、通算21アンダーをマークして、72ホールにおけるツアー最少ストローク(当時)を記録した。そして、その年の賞金ランキングでは10位という輝かしい成績を残した。

 その実績と、あどけないルックスが相まって、堀の人気は急上昇。その先の飛躍はもちろん、ツアーを彩る"主役"のひとりとして、大いにその活躍が期待された。

 だが、翌2014年シーズンは未勝利に終わって賞金ランキングは44位まで急降下。賞金シードこそ保持したが、徐々に歯車が狂い始めていった。

 2015年シーズンは、30試合に出場して23試合で予選落ち。目に余るほどの不振にあえいで、結局シード権を失った。同年のファイナルQT()でも99位にとどまり、翌年のツアー出場権は得られなかった。
※クォリファイングトーナメント。ファースト、セカンド、サード、ファイナルという順に行なわれる、ツアーの出場資格を得るためのトーナメント。ファイナルQTで40位前後の成績を収めれば、翌年ツアーの大半は出場できる。

 その結果、2016年シーズンは出場8試合のみ。しかも、すべて予選落ちに終わった。さらに、QTもセカンド止まり。今季に至っては、QTランキングは249位という位置づけで、下部ツアーのステップ・アップ・ツアーにも出場できず、主催者などの推薦での出場を待つ状態が続いている。

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