苦労人ジミー・ウォーカーに
全米プロを勝たせた「デキる妻」 (3ページ目)
「私は、そんなふうに(自らの夢や目標を)途中で投げ出してしまうような人とは結婚していない」
エリン夫人のそうした説得を受けて、ウォーカーは再挑戦を決意した。
初のメジャー制覇を遂げたジミー・ウォーカーとエリン夫人(右) このエリン夫人、実は乗馬の世界では上位ランクのひとりとして活躍したトップアスリートである。そして彼女の父も、1970年代にフリースタイルスキーの世界チャンピオンだった。そんなスポーツ一家で育った彼女であるからこそ、ウォーカーの支えとなり、再起への後押しもできたのだろう。
最終予選会から再びPGAツアーに戻ったウォーカーは、2009年ツアーの賞金ランキングで125位。最後の一席に滑り込んでシード権を確保した。
「あれが、僕のゴルフ人生の大きな岐路だった」と振り返る。
「もしも、あのとき予選会に戻っていなかったら......このメジャー勝利もなかったのだから」
2010年は賞金ランキング103位、2011年は同67位。そして、2012年には同48位と順調にランクを上げていくと、2013-2014年シーズン開幕戦のフライズ・ドット・コムオープンで悲願のツアー初勝利を飾った。以降、ツアー通算5勝という実績を積み重ねてきた。
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