久保建英が登場して悲鳴のようなヤジも 主力温存でレアル・ソシエダは今年初の敗戦
1月19日(現地時間)、ラ・リーガ第20節、バレンシア 対レアル・ソシエダ戦の撮影取材のため、地中海沿岸の都市、バレンシアを訪れた。
久保建英が所属するソシエダは、2025年に入り、公式戦3連勝と好調を維持している。ただ、中2日での試合が続いた過密日程の影響と、さらにこの試合から中3日でアウェーでのヨーロッパリーグ・ラツィオ戦が控えており、指揮官イマノル・アルグアシルはこの日、主力の久保、ミケル・オヤルサバルらをターンオーバーでベンチスタートとした。
バレンシア戦は後半17分からの出場となった久保建英 photo by Nakashima Daisukeこの記事に関連する写真を見る また、通常とは違う3-5-2のシステムで試合に臨んでいる。結果的にはこれが裏目に出て、リーグ最下位のバレンシアを相手に、押し込まれる展開が続いた。
そして前半26分、守備ラインでの軽率な受け渡しミスから、ウーゴ・ドゥロに先制点を奪われてしまう。
後半に入り、通常の4バックに戻し、徐々に試合の主導権を握り始めると、後半17分に久保が投入された。
右サイドに入った久保は、積極的にボールを呼び込みドリブルを仕掛けた。久保にボールが入った際には、観客席からも「気をつけろ!」と悲鳴のようなヤジが飛んだ。
ただ、相対したスペイン代表歴もあるホセ・ルイス・ガヤの気迫のこもったタックルにボールを奪われるシーンもあり、得点を奪うまでには至らなかった。
最終盤のアディショナルタイムには、CKの流れからボックス内の久保がダイレクトでシュートを放ったが、これは力なくGKがキャッチ。久保は悔しさを露わにした。
得点を奪えず悔しさを露わにする久保建英 photo by Nakashima Daisukeこの記事に関連する写真を見る 結局、得点を奪えないままタイムアップのホイッスルが鳴り、1-0でソシエダは敗れた。
試合後、アルグアシル監督は「互角の勝負をしたが、敗戦は正しい。彼らはゴールを決め、自分たちは決められなかった」と振り返り、「連戦で多くの選手が疲労を感じており、先発の変更をしなければならなかった。フレッシュな選手たちはチャンスをつかめなかった」と語った。
著者プロフィール
中島大介 (なかしま・だいすけ)
1979年生まれ。2006年よりバルセロナ在住。サッカーを中心にヨーロッパ各地で様々なスポーツの撮影、スポーツ選手インタビュー、ポートレートの撮影など。AIPS(国際スポーツプレス協会)会員。バルセロナでカフェも経営。