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久保建英とイ・ガンインの親友対決 日韓の至宝が交わる「物語の序章」は要チェック! (3ページ目)

  • 中山淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi

【久保建英とイ・ガンインはどこで対峙する?】

 ところが、チーム再合流後2試合目のCLミラン戦で加入後初ゴールをマークすると、その4日後のリーグ・アン第10節のブレスト戦でも大活躍を見せて勝利に貢献。とりわけチームの2点目となったエムバペのゴールをお膳立てしたピンポイントのロングスルーパスは、イ・ガンインのポテンシャルを示すと同時に、その後のチーム内における立場を大きく変えたと言っても過言ではないほどの決定的なプレーだった。

 昨シーズンまでのPSGでは、チームの武器であるエムバペのスピードを活用するため、ロングカウンターに必要なパサーの存在が不可欠だった。その筆頭がネイマール(現アル・ヒラル)、あるいはマルコ・ヴェラッティ(現アル・アラビ)だったわけだが、現在それができる選手はイ・ガンインしかいない。それは大きなアドバンテージであり、以降、ウイングからインサイドハーフに主戦場を変えたことが、ルイス・エンリケ監督から認められたことの証と言えるだろう。

 しかもイ・ガンインの場合、左利きでありながら、左・右・両サイドで同じレベルのプレーができることも大きな武器となっている。

 2月14日に行なわれた第1戦では、アジアカップ後の休養プロトコルに則って、指揮官はイ・ガンインをメンバー外とした。従って、久保との直接対決も実現しなかったわけだが、すでにイ・ガンインは2月17日のナント戦から戦列に復帰しているため、第2戦ではふたりのCL直接対決がついに実現すると見ていい。

 ルイス・エンリケ監督がCLを見据えてターンオーバーを採用した直近のモナコ戦のメンバーから予想すると、ラ・レアル戦の4−3−3の中盤は、ファビアン・ルイスを中央に、ワレン・ザイール=エメリとイ・ガンインがインサイドハーフを務める可能性は高い。

 たしかにアジアカップ後、イ・ガンインのパフォーマンスが低調なのは事実。だが、ルイス・エンリケ監督が第1戦で攻撃的な可変システムをほとんど使わず、守備バランスを重視して戦っていたことを考えると、おそらく2点リードで迎える第2戦では、ヴィティーニャよりもデュエルで上回るうえ、エムバペのロングカウンターを生かせるイ・ガンインを起用する方が理にかなった選択とも言える。

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