《独占》岡崎慎司、引退発表1カ月前の心境「仮に日本に帰るってなったら、清水エスパルス一択」 (3ページ目)
── シント・トロイデンで指導者としての機会もありそうだと?
「いえ、そうではなくて、まずはコーチングライセンスを取りに行きたいなと。プレミアリーグでレスターに所属していたから、選手をサポートするPFA(The Professional Footballers' Association )のシステムを使ってライセンス講習をBコースから受けられるので、そこから始める感じですかね」
── それもまた、ひと筋縄ではいかなそうですね。
「結局、そういう未知数で、日本にいたら想像もつかないところに飛び込むのが、僕はいいのかな。そこでライセンスを取るかどうかというより、ヨーロッパで選手としてチャレンジした先にそういうところへ行くことによって、さらになにか道を切り開けるんじゃないかと。
選手としてJリーグのクラブに戻ることもヨーロッパでの経験を日本に還元することだけど、それ一択じゃなくてヨーロッパに残り続けること自体が、僕の経験を日本に還元するっていうことにもつながるかなと」
(中編につづく)
◆岡崎慎司・中編>>「ヨーロッパでボロボロになるまで...これがボロボロっていうことか」
【profile】
岡崎慎司(おかざき・しんじ)
1986年4月16日生まれ、兵庫県宝塚市出身。2005年に兵庫・滝川第二高から清水エスパルスに加入し、プロ4年目から3年連続ふたケタ得点を記録。2011年1月にシュツットガルトに移籍し、マインツを経て2015年から所属したレスター・シティではクラブ初のプレミアリーグ優勝に貢献する。その後、マラガ→ウエスカ→カルタヘナを経て2022年よりシント・トロイデンに所属。2024年2月26日、今シーズンかぎりでの現役引退を発表した。日本代表歴119試合50得点。ポジション=FW。身長175cm、体重76kg。
著者プロフィール
了戒美子 (りょうかい・よしこ)
1975年生まれ、埼玉県出身。2001年サッカー取材を開始し、サッカーW杯は南アフリカ大会から、夏季五輪は北京大会から現地取材。現在はドイツを拠点に、日本人選手を中心に欧州サッカーを取材中。著書『内田篤人 悲痛と希望の3144日』(講談社)。
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