《独占》岡崎慎司、引退発表1カ月前の心境「仮に日本に帰るってなったら、清水エスパルス一択」 (2ページ目)
今シーズンの岡崎は、序盤に4試合で合計32分ほど途中出場したものの、9月中旬から12月上旬まで11試合出場なし。岡崎の言う12月の出場を挟んで、現在までまた8試合出場のない状況だ。リハビリ中の現状と37歳という年齢も含め、引退発表前には現在とこの先をどう考えていたのか。
── この冬、日本代表の仲間で世代の近い川島永嗣選手が日本への帰国を決断しました(2024年よりジュビロ磐田に所属)。いろいろ考えさせられることがあったりしませんか?
「いや、永嗣さんとはよく話をしていたので、あんまりびっくりはしないというか。ほかの人が日本にどのタイミングで帰ろうが、別にあまり気にならないですね。昔はね、帰国する人に対して、なんかいろいろ思うこともありましたけど。
僕は今、まだ自分のためにずっとヨーロッパにしがみついている部分がけっこうあって。たぶん、そういう目的がないと選手を続けていけないというのが、この年齢の向こう側な気がするんです。なんか自分もようやく、そういうのがわかる年齢になったのかなという感じがします」
── 20代前半の時、ひたすら上を目指してドイツに来たころとは違う、と。
「そうっすね。認めざるを得ないというかね、年齢っていうものを」
── 現時点でその『目的』というのは、どういうことになるのでしょう?
「自分はなんとなく『先が見えないほうがいい』っていうのは変わらない感じですね。たとえば日本に帰るという選択をして想像した時、その先が全部見えるというか。
僕が仮に日本に帰るってなったら、自分の意思としては清水エスパルス一択なんですけど、選手として優勝を目標に引っ張っていって、そのあとは指導者になるという道筋が見えている気がした時に、どうしても自分がヨーロッパでやってきたことと結びつかないっていうか。
それにまだ、選手としてヨーロッパで盛り返せるって思っていますし、ケガを抱えながらもがんばれるのは、このヨーロッパにいるからで。ヨーロッパで感じた『言葉では言い表せない悔しさ』って、日本に帰って1、2年したら忘れちゃうと思うんです。それとこの先、サッカー選手として終わったあと、ヨーロッパで指導者に挑戦したいという思いも、自分がここまでヨーロッパでやっていて出てきた答えかなって思っています」
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