上田綺世が感じた日本とベルギーのサッカー文化の大きな違い「ボールを持つことが絶対にいいとされているわけではない」 (4ページ目)

  • 鈴木智貴●取材・文 text by Suzuki Toshiki
  • スエイシナオヨシ●撮影 photo by Sueishi Naoyoshi

── 言葉に関して、ふだんの会話は英語ですか?

「英語ですね。(来た時に比べて)多少は上達しましたけど、(英語で)インタビューに答えられるほどではないです。(チームメイトと英語で)ふざけあうくらいはできますけど」

── 言葉の不自由さは感じませんか?

「そうですね、もともとそんなに人といっぱいしゃべるタイプではないので(笑)」

── ベルギーに初めて来た時、カルチャーショックはありましたか?

「わかっていたことですけど、日曜日にお店がやってないとか。でも、圧倒的にみんなフレンドリーですよね。日本人と比べて、それは感じました。犬の散歩をしていても普通に話しかけてきたり、犬を抱き上げる人もいますし」

── 居心地は悪くない?

「居心地はいいですね。日本はご飯が美味しいという魅力がありますけど、ベルギーでは周りの目を気にしなくていいので」

── サポーターから声をかけられることも?

「増えましたね。街を歩いていても普通に話しかけられます。『こないだはナイスゴールだったな!』みたいな」

── サークル・ブルージュへの完全移籍は、どういう流れで決まったのでしょうか。

「海外移籍はしたいという思いがずっとあって、それはクラブとも代理人とも話していました。あとはタイミング次第、という感じだった時に、(2022年シーズンのJリーグ)前期に10点取ったことでいくつかのクラブから声をかけてもらったんです」

── ベルギーのリーグに関するイメージは何か持っていましたか?

「日本人選手が多いイメージはやっぱりありましたね。一発で(5大リーグに)移籍できればいいなとは思っていましたけど、そう簡単にはいかないので、オランダやポルトガルなどでステップアップの段階を刻むだろうなと。ベルギーは5大リーグに向けてのステップアップのリーグ、というイメージですね」

── 実際にベルギーに来てから、イメージに変化はありましたか?

「まずは第一に、文化が大きく違うなって感じました。自分のなかでの割り切りが必要だし、そういうところに馴染むのも最初は大変でした。

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