メッシ、スアレス頼みのバルセロナ。
CL2連勝でも磐石にあらず
レアル・マドリードの4連覇なるか。チャンピオンズリーグ(CL)2018-19シーズンの最大の見どころはここになる。旧チャンピオンズカップがスタートした1955-56から5季連続優勝を飾っているレアル・マドリードだが、それは欧州サッカーが混沌としていた草創期の出来事で、価値ある出来事かといえば疑問符が付く。
アヤックス(1970-71、71-72、72-73)、バイエルン・ミュンヘン(1973-74、74-75、76-77)。レアル・マドリードにとっての比較対象は、自らの遠い過去というより、それ以降に3連覇を達成したこの2チームになる。4連覇達成は、過去の栄光に迫るというより、アヤックス、バイエルンを越えることを意味する。すなわち、歴史的にも欧州ナンバーワンの座に就くことを意味する。
そのレアル・マドリードは今季、3連覇に大エースとして貢献したクリスティアーノ・ロナウドをユベントスに放出。重たくなりつつある存在を早めに取り除くことで、変革を図ろうとしている。
相変わらずリオネル・メッシ、ルイス・スアレスに依存しているバルセロナとの違いは鮮明だ。3連覇している方が改革的で、3季連続優勝から遠ざかっているバルサの方が保守的。どちらが心配になるかと言えばバルサだろう。
CLトッテナム戦で2ゴールを挙げたリオネル・メッシ(左)とルイス・スアレス いずれにせよ現在の欧州サッカーは、このスペインの2大チームを中心に回っている。4シーズン前のチャンピオンはバルサで、5シーズン前はレアル・マドリードだ。この両チームの優勝は2013-14以降、5シーズン連続で続いている。バルサはさらにその前の5シーズンで2度優勝しているので、両者の優勝は、過去10年間でいえば7回になる。
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