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メッシ、スアレス頼みのバルセロナ。
CL2連勝でも磐石にあらず (3ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki photo by Getty Images

 9月に行なわれたエルサルバドルとの親善試合で代表デビューを飾ったこの21歳のブラジル人選手は、安定感のあるプレーで、1試合ほぼノーミスで通した。昨季、コウチーニョとともにやってきた同じくブラジル代表のパウリーニョよりも上だ。

 ロシアW杯でブラジルはベルギーに準々決勝で敗れている。敗因は駒不足だった。アタッカー陣で世界に誇れる選手はネイマールぐらい。そのネイマールにしてもバロンドールには届きそうもない。メッシ、ロナウド級ではない。かつてバルサに在籍したブラジル代表の大物選手、リバウド、ロナウド、ロマーリオらと比較するとわかりやすい。

 世の中に"そこそこ"のレベルにあるブラジル人選手は無数に存在するが、10段階で9以上を出せる特別な力を持った選手は少ない。減少してきているというべきだろう。アルトゥールは、そうしたなかにあって目をひく存在だ。最近バルサの加入した選手の中では一番に見える。

 一方のスパーズは現在、マンチェスター・シティ、リバプール、チェルシーに次いでプレミアリーグ4位をいく(第7節終了時点)。2017-18は3位、2016-17は2位、2015-16は3位と、このところ高い位置で安定した成績を収めている。CLでの最高位は昨季のベスト16ながら、そのグループリーグでは優勝したレアル・マドリードと同じ組で戦い、ホームで3-1、アウェーでは1-1の結果を収め、先に決勝トーナメント進出を決めている。

 そのスパーズとのアウェー戦を、バルサは2-4で制した。内容にはスコア以上の開きがあった。決勝トーナメント1回戦。試合のレベルはそんな感じだった。

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