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【Jリーグ】秋春制に変えても避けられない酷暑・寒波に、セルジオ越後「J1のチーム数を減らすべき」

  • 渡辺達也●構成 text by Tatsuya Watanabe

セルジオ越後の「新・サッカー一蹴両断」(27)ワールドカップイヤーの今年、Jリーグはシーズン移行を前に特別大会を開催中だ photo by Aflo Sportワールドカップイヤーの今年、Jリーグはシーズン移行を前に特別大会を開催中だ photo by Aflo Sport

 2026-27シーズンからの"秋春制"完全移行を前に、Jリーグでは現在、特別大会「百年構想リーグ」が行なわれている。J1は東西それぞれ10クラブに分かれてのリーグ方式で、90分で決着しない場合は延長戦なしで即PK戦へ突入。また、最終順位を決めるプレーオフは行なうものの、J2降格はない。

 そんな変則レギュレーションで開催中のJ1を、おなじみのご意見番・セルジオ越後氏はどう見ているのか。率直な声を聞いた。

【降雪でJ2・J3は3試合が中止に】

 降格がないせいか、いまいち緊張感に欠けるPK戦や、東西10クラブに分けてのリーグ方式など、正直、まだ違和感はある。でも、すぐに慣れるだろう。

 秋春制のシーズンが始まるのは8月。だからといって、それまでずっとオフにするわけにはいかない。各クラブの経営的にも、何より選手からすれば働き場所がなくなるのは一番困ること。いつも言っていることだけど、プロの選手は試合に出てなんぼ。特に今年は4年に一度のワールドカップイヤー。当落線上の選手たちに最後のアピールの場を与えられたのはよかった。

 古い話で恐縮だけど、僕が日本に来た時(1972年)に驚いたのは、実業団チームのシーズンがめちゃくちゃ短かったこと。7月に開幕して12月に終わり。あとは合宿ばかりやっていた。いったい、どうなっているのかと思ったよ。結局、たくさん練習したけど、全然うまくならなかった(笑)。

 第2節まで見るかぎり、引き分けが多い(全20試合中11試合)。特に、上位チームと対戦する下位チームは、必死になって勝ち点3を目指すというよりは、最後まで慎重な試合運びでPK戦に持ち込み、勝ち点2を狙っているような印象だ(※PK戦勝ちは勝ち点2、負けは勝ち点1)。引き分けてPK戦で勝てば、勝ち点2をもらえるのだから悪くないよね。あとは目立つ機会が増えたGKが喜んでいるんじゃないかな。

 ひとつ気になったのは、第1節が降雪・積雪の影響を受けたこと。観客も運営も大変だし、実際、J2J3百年構想リーグでは3試合が中止になった。寒冷地のチームは開幕からアウェー戦が続く日程を組んでいたのに、こうした事態が起きた。8月から導入される秋春制ではウインターブレイク期間を設けるそうだけど、2月に試合をするなら再び同じことが起きるだろう。

 また、開幕も8月第2週なので、まだまだ真夏だ。結局、シーズン移行しても、異常な暑さのなかで試合を行わなければならない。「Jリーグは選手ファーストじゃない」などとケチをつけるつもりはないけど、まだまだ十分ではないよね。

 じゃあ、どうすればいいのか。以前から言っていることだけど、各カテゴリーのチーム数が多すぎると思う。少なくともJ1は今の20チームから14チームもしくは16チームに減らしたらどうか。そうすれば日程に余裕が生まれる。

 さらにJ1のプレミア感も増し、選手の競争も激しくなるから、リーグの平均レベルも上がる。逆に言えば、海外に移籍する選手が年々増えている現状、そうでもしないとリーグのレベルは保てないだろう。

 もちろん、Jリーグ全体で60チームあること自体は悪いとは思わない。J3の下に新たにJ4をつくればいいだけの話だ。まあ、反発する人は多いだろうし、放映権料やスポンサーの問題もあるからすぐには難しいと思うけど、検討だけでもしてほしい。

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著者プロフィール

  • セルジオ越後

    セルジオ越後 (せるじお・えちご)

    サッカー評論家。1945年生まれ、ブラジル・サンパウロ出身。17歳の時に名門コリンチャンスのテストに合格し、18歳の時にプロ契約を結び、MF、FWとして活躍した。「エラシコ」と呼ばれるフェイントを発案し、ブラジル代表の背番号10を背負った同僚のリベリーノに教えたことでも有名。1972年に日本リーグの藤和不動産(湘南ベルマーレの前身)から誘いを受け、27歳で来日。1978年から日本サッカー協会公認の「さわやかサッカー教室」で全国を回り、開催1000回以上、のべ60万人以上を指導した。H.C.日光アイスバックスのシニアディレクター。日本アンプティサッカー協会最高顧問。公式ホームページ【http://www.sergio-echigo.com】

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